完全な絶望は、本当の幸福・愛情・信頼からしか起こらない





死の直前にも、絶対者の開示は起こり得る。ただし、意識・知覚が、充分に澄み渡っている場合には。絶対者の開示は、一瞬にして、有限なる人間性を越えた久遠の生命の源泉を、あなたに、ふりそそぐ





この世とかの世を通じて君にとっての最大の恐怖は、君が、君自身に変容する瞬間である。そして最大の至福も…






神は左回りに絶対無へ帰ってゆく、そして、右回りに、あらゆる万象を流出する






水晶のように透明に、あるがままの素直さで、何かに直面することによっても、神は開示される。直面するものは何でもいいのだ







君が今、どのような状態でいようと、この今を愛は、考えられないくらい愛している






一般に、禅定と三昧とは混同されている。禅定とは、あくまでも、個人性の最高の境地にすぎない。それに対し、三昧とは、あなたや私が体験する状態もしくは境地ではない。三昧とは、絶対者が、個人性を消滅せしめ、絶対者が絶対者に目覚めているそのことである。あたりまえのことだが、人間がどのような境地に達して、何かが、わかったとしても、それによって、人間性が救われることはない。人間性自体が、絶対に救われぬようにできているのだから





個が、だんだんと全体に成っていくというのは妄想である。全体しかなかったと目覚めるのが、悟りであり、私は、だんdんと全体と一つであることを悟り始めたというのが迷いである。。迷いが悟りになることはない。迷いの位相は、永遠の迷いであり、悟りの位相は、久遠の悟りである






人が絶対者に目覚める瞬間は、激烈な場合のほうが多い






君なぞどうでもいいから愛自身なのだ。君なぞあったためしがないから自由なのだ。君がないことが智恵であり、絶対無とは、君自身だ





人間にとって、死は生の断滅に見える。死から見ると、生は、死のかけがえのない一部だ







一般的に、女性の失神にまで至る、全身心的オルガズムは、相手である男性に対する、全面的な愛情と信頼なしには起こり得ない






何もかもなしということは、何もかもなしという絶対充実である





死とは神である






空とは、体験ではないし、まして、神秘体験とか、実在体験とか、宇宙意識の体験なぞといったガラクタでは、断じてない。空もしくはニルヴァーナとは、身心脱落であり、全体脱落である。宇宙脱落である、絶対者脱落である。空もしくはニルヴァーナには、どのようなものの痕跡もない。神もしくは絶対者のあとかたさえもない。しかも、それは、目覚め切っている。充実しきっている







冥想が冥想を冥想している以外に、この世にもかの世にもどのような世にも、何一つとして例外的なあり様はない






その本性上、死をことさら憎悪もしくは恐怖するものを、ブラック・マジックという。従って、現代商工業都市文明は、ブラック・マジシャンの集団である。死を恐怖するがゆえに、黒呪術は、真性の孤独を嫌悪する。それ故、君が、たとえ一人きりでいようと、他人の眼を気にし続けている限り、君は、黒呪術師か、またはその卵である。西洋科学は、物質という虚無を分析応用する知性であるから、一つの呪術であり、思考という物質が、主人になっているから黒魔術である




永遠を通じて、ただ一度だけの全面的絶望は、君が欲望以外の何ものでもないにもかかわらず、君自身が、神であるがゆえに起こる






純粋冥想は、あらゆる生きる目的の喪失か、あらゆる生きる目的の到達点どぁり、現代人の大多数にとっては、もっともクダラナイものであり、神にとっては、愉快極まることを知らない







神にあって、いかに悪魔を戯れるか。これが君の、人間としての全使命である






生きている現実の中に、ただ一人いること、いかなる願望も期待も無意味だと知って、ただ一人、空虚感の中にいざるを得ない時、私という感覚が、自消自滅する余地を持つ。その時、生きる意味全体があらわになり、それは同時に死の意味全体を明白にする






私という感覚は、死滅の彼方から出て来た。にもかかわらず、人は死を恐れるらしい。なぜ、死を恐れるのだろうか?死が何であるかわかれば、生が何であるかわかる。そこに絶対平和や絶対幸福がある。それらが、わかったところで、私という欲望が、喜び苦しむために生きることに変わりはない。しかし、そこには、純粋冥想が、通底している





神は、恐怖で失神するほどの、ジョークや トリックやアイロニーが好きだ。だから神は悪魔でもある。この戯れ自身が、自分自身に目覚めること、それを、解脱・大悟・ニルヴァーナなどと名づけているらしい






神も消え果てた。もう誰一人、神を知らない。神が神を神している時には





三神歌


われもなくうつし世もなくなにもかも  夢の中なる夢のたわむれ




われもなくうつし世もなくなにもかも  神の中なる神のあらわれ





われもなくうつし世もなくなにもかも  なにもかもなしなにもかもなし







byダンテス・ダイジ