初めて劇団四季に行って『キャッツ』を観てきました!

行ってみたいとは思いつつも、なかなか行く機会とかなくて

『キャッツ』は昔CMで観たいな〜と漠然と思っていて、小学校の学芸会にも猫の劇をやった時

先生がよく話してたのもよく覚えてた。

というわけで、キャッツの話やら感想書いていきます

とりあえず以前観ていた親からは、『ストーリーがこれと言ってない』と聞いていて

観る前にパンフレットは買ったけど、今回はあえて見ずにキャッツを観てきました。

あと映画とか、元になった詩集とかそこら辺も知らずに行ってきたあくまでもネコの感想文です。

確かに大まかなストーリーのようなものはある。

でも美女と野獣みたいな町で変わり者の娘と野獣になった傲慢な王子の恋愛模様や、ライオンキングみたいな子どもから大人への成長ストーリーとか大きな分かりやすいものが無くて


今宵ゴミ捨て場で自ら野良として、したたかに生きることを選んだジェリクルの猫たちが集まる。

長老猫オールドデュトロノミーが『遥かなる天上の世界』に向かい、新しい人生に生まれ変わる最も純粋なただ一匹の猫を選ぶ特別な日。

我こそがと、ジェリクルキャッツらが集いジェリクル舞踏会が開催されるという一夜の物語。

始まる前に撮影okだった舞台。もう舞台からすごい半円くらいが煤けたような舞台で、天井のカラフルな小さい照明がとても可愛らしい。


ミュージカルの中では登場する色々な猫とその猫生と、ストーリーの要である長老猫が現れたり、絶対的な犯罪王マキャヴィティが節々に登場して場を荒らしたり、嫌われ者の老いた雌猫グリザベラが現れた途端に場が静まり返ったりと

どんどん話が交錯していく所も、人によっては話が急にとんだように見えて物語がわかりにくいかもしれない(色々な話が交錯しあう所がネコ的にはミュージカルらしくあって好きだけど


↑ジェリクルキャッツの兄貴分的なマンカストラップ、イケネコ。

グッズに猫たちが売ってたんだけど、ランダムなんだよね...できれば上のマンカストラップか下のジェニエニドッツが欲しかったから大当たり!

おばさん猫の後ろのキャラ、配役とはいえゴキブリ役ってすごいよね...茶色というか灰色のような翅とからしくてすごかった。あとタップダンスは音もダンスも楽しい

個人的に2幕からの話の展開が特に好きでした。

劇場猫からの会場を巻き込んで盛り上がってからの、ガスの回想の舞台。グロールタイガーの最期はたぶん何回観ても面白いと思う。

次の鉄道猫スキンブルシャンクスでは

舞台にある道具を組み立てて、大道具を作るのって見ていてすごく楽しいよね↓こういうのめっちゃ好き


↓犯罪王マキャヴィティ、舞台の上やら扉やら色々な所から現れては消える。長老猫を攫ってなりすましたりと色々な場面で登場した。


マキャヴィティを何とか退けたあと、行方不明のままの長老猫を探す為に魔術師ミストフェリーズに助けを求める(シンデレラの魔法使いのようなストーリーに大切な役割

このマジックも舞台の色々な所に仕掛けがあって、色や音がたくさん出て本当に面白くて彼の退場シーン、ライトアップの最後まで楽しかった。

ミストフェリーズによって、長老猫は無事に見つかりついにジェリクルの選択が行われる。


ここからラストまで一気に話が進むんですが、選ばれるのはグリザベラかな?という感じはわかったんですがなんでか?は観ていた時は分からず


彼女の歌うメモリーの一節『私にさわって、私を抱いて、光とともに、わかるわ、幸せの姿が』

これを純粋な猫シラバブと歌った時に、他のジェリクルキャッツたちに想いが伝わったんだろうな...とは思ったんだけど。

あんなに自分アピールをして、誇り高く生きる自分こそが選ばれる!みたいな感じだったからちょっと不思議な感じがありました。


↑昔はとても美しかった娼婦の猫グリザベラ。


観終わり、キャッツのパンフレットやキャラクターについての話などを見てようやく理解しました。そもそも考え方が違ってたからだと。

根底にあるのがキリスト教の教えなら確かに納得、『天上に昇る=神の下に行く』この辺りはなんとなく察することができると思う。まぁネコの考えもだいぶ混じってると思いますが↓


魂というものがあるならいつか肉体が死に離れても、新しい身体に宿る事で旅は続きます。

でもその長い長い旅の果てに天国へ行けるのか?途中なんらかで悪魔の囁きを聞いてしまうかもしれない

でも今純粋なジェリクルキャッツとして、天上に昇ることが許されるのなら?別の自分ではなく、誇り高いと信じる自分のまま神の元に行くことができる


『銀河鉄道の夜』でも、沈没した船に乗ってた家庭教師と姉弟2人のシーンで

沈没する船から2人を助けるために、他の子らを押し退けてボートに乗せて助かるより、神の御前にみんなで行く方が幸福だ。と家庭教師の青年は考え、船は沈み彼らは銀河鉄道に乗って、みなみじゅうじ座まで行きます。

『ああそうです。ただいちばんのさいわいに至るためにいろいろのかなしみもみんなおぼしめしです』

ただいちばんのさいわい=この青年にとっての教えであり、神の御前(天国)へ行くこと

ただいちばんのさいわい=ジェリクルの選択に選ばれることかなと


で、結局そんな誇り高いジェリクルキャッツらが自分を売ってた娼婦のグリザベラを選んだか。

神の御前に行くことは幸福であり、また(新しい人生を生きることを許される)再生の旅立ちでもある。

今まで自分を売って娼婦なんてしてるグリザベラに誇りなんてなくてただ周りから侮蔑されるだけの存在でしたが、彼女が心から再生を願い『メモリー』を最後に2人で歌ったときに初めて彼らに彼女の心が届いて、彼女こそ新しく再生し誇り高いジェリクルキャッツに生まれ変わるべきと他のジェリクルキャッツらに選ばれ、また長老猫も選んだんだろうと

キャラクター紹介にもあったグリザベラのモデル、罪深い女として描かれるマグダラのマリア「ルカによる福音書」からも、彼女が心から救いを求める事で、救われるストーリーになってたんだなと思いました。


まぁネコは宗教とか信じるとか無理ですが。宗教とか神話とか、星座の話とかも好きですよ、考え方とか知るのは面白いですから。

まぁでも本当にミュージカルは素晴らしかったので、ふんわりと猫たちの舞踏会すごかった。なんかグリザベラが救われて良かった。くらいな感想でも全然良いと思う

通路の席にしたんだけど、最初真っ暗闇の中猫の目だけ光って観客席を走り回って来たり

真ん中で他の猫のシーン中周りの猫たちのしなやかな動きや、長老猫のしっぽにじゃれついててしっぽを取り上げられてたり、

そこかしこに面白さや発見があってとっても楽しい一日でしたにゃ∩(=^・ω・^=) 




『カムパネルラ』JOY&DAM配信中

ささくれPさんのGUMIが歌う切ない名曲。
タイトルと歌詞から銀河鉄道の夜モチーフなのは丸わかりですが、
この歌詞やPV見てると、しゅうまツアーのキャラや話が被ってると想像するだけで
涙ダバァにいつもなる...( ´;ㅿ;`)