『雪夫人絵図』(ゆきふじんえず)は、舟橋聖一の小説。およびこれを原作とする映画。
小説は『小説新潮』に1948年1月号から1950年2月号まで連載され、単行本は新潮社から刊行された[1]。のち文庫化もされる。1950年と1968年に2度映画化された。
1950年10月21日公開。新東宝・瀧村プロ製作、新東宝配給。
監督 | 溝口健二 |
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脚本 | 依田義賢 舟橋和郎 |
原作 | 舟橋聖一 |
製作 | 滝村和男 |
出演者 | 木暮実千代 久我美子 上原謙 柳永二郎 加藤春哉 浜田百合子 浦辺粂子 夏川静江 山村聡 |
音楽 | 早坂文雄 |
撮影 | 小原譲治 |
編集 | 後藤敏男 |
製作会社 | 新東宝 瀧村プロ |
配給 | 新東宝 |
公開 | 1950年10月21日 |
上映時間 | 88分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
- 信濃雪:木暮実千代
- 菊中方哉:上原謙
- 安部濱子:久我美子
- 信濃直之:柳永二郎
- 誠太郎:加藤春哉
- 綾子:浜田百合子
- さん:浦辺粂子
- お澄:夏川静江
- 立岡:山村聡
- 宇津保館板前:小森敏、石川冷
- ホテルのボーイ:沢井一郎
- 運転手:水城四郎
フル動画
舟橋 聖一(ふなはし せいいち、1904年(明治37年)12月25日 - 1976年(昭和51年)1月13日)は、日本の小説家。東京生れ。旧制水戸高等学校を経て東京帝国大学文学部卒。弟は脚本家の舟橋和郎。日本芸術院会員。文化功労者。
大学在学中に『朱門』に参加。四代目河原崎長十郎や村山知義らと共に劇団「心座」の旗揚げに尽力し、『白い腕』で文壇に登場。明治大学教授として教鞭をとるかたわら、雑誌『行動』に参加して『ダイヴィング』(『行動』1934年10月)を発表、行動主義を宣言して注目された。多くの戯曲を書いたが、小説『木石』で地位を確立。
戦中に書き継いで声価の高い『悉皆屋康吉』を経て、戦後は、『雪夫人絵図』や『芸者小夏』シリーズなどの愛欲小説や、『花の生涯』をはじめとする歴史物を書いて人気作家となった。その後も『ある女の遠景』『好きな女の胸飾り』などで独自の伝統的、官能的な美の世界を展開。丹羽文雄とは自他共に認めるライバル関係であった[1]。
他方で、自らが中心となって作家連合の「伽羅(キアラ)の会」(きゃらのかい)を結成し、『風景』を創刊[2]。社会的・文壇的活動も活発で、文部省の国語審議委員として戦後国語国字問題に取り組んだり、日本文芸家協会理事長に選出されて著作権問題の解決に尽力したりした。
1933年(昭和8年)に創刊した『行動』に発表した『ダイヴィング』は、行動主義、能動精神運動を起こして大きな反響を呼ぶ。この頃小林の勧めで『文學界』同人となり、さらに『行動文学』を創刊。1938年(昭和13年)に『文學界』に発表した『木石』で認められ、以後『新風平家物語』『北村透谷』『女の手』などを書いた。
戦後は『小説新潮』に掲載した『雪夫人絵図』をはじめとする風俗小説で人気を得、1953年(昭和28年)には『花の生涯』を発表。幕末の大老・井伊直弼を中心とした開国前後の動乱期の人間模様を描いたこの作品は、NHK大河ドラマの第一作となった。また1999年(平成11年)にも『新・忠臣蔵』を原作とした『元禄繚乱』がNHK大河ドラマで放送された。
第二次世界大戦後の一時期には、漢字使用を制限し、日本語表記を単純化しようとする動きが強まった。
1946年(昭和21年)3月、連合国軍総司令部 (GHQ/SCAP) が招いた第一次アメリカ教育使節団が3月31日に第一次アメリカ教育使節団報告書を提出、学校教育における漢字の弊害とローマ字の便を指摘した(ローマ字論も参照)。
同年4月、志賀直哉は雑誌『改造』に「国語問題」を発表し、「日本語を廃止し、世界で一番美しい言語であるフランス語を採用することにしたらどうか」という趣旨の提案をした。また1945年11月12日、読売報知(今の読売新聞)は「漢字を廃止せよ」と題した社説を掲載した[12]。
当時の国語審議会委員にも、日本語改革論者が多数就任し、漢字廃止やローマ字化など極論は見送られたものの、彼らが関与した「国語改革」が戦後の日本語に与えた影響は大きい。こうした動きを背景として、戦前から温められてきた常用漢字や仮名遣改定案を流用・修正した上で当用漢字と現代かなづかいが制定された[13]。
【行動主義とは】心の存在を認めない?その歴史・例・批判をわかりやすく解説|リベラルアーツガイド (liberal-arts-guide.com)
現在の歴史観を構築する一端を担った可能性。
華族の没落を悲劇的に描いているものの、体制の交代を現実として擦り込むプロパガンダの側面も強い。
それにしても感情を逆撫でするガジェットが積もり過ぎて気持ち悪すぎ。
柳永二郎のDV夫と小暮実千代のドMっぷりの夫婦SM劇。
柳のドSは溝口監督の自己投影。小暮は監督の性奴隷。まあ願望なんだろうけど。
ふと思い出すのが同棲時代、隣りのひし美ゆり子夫婦。赤旗購読者の夫はヘンタイプレイがお好きなようで、ヘンタイと言えば谷崎潤一郎。日本の文壇はアカとヘンタイの巣窟みたいに思えて来る。
この映画で一番の見どころはラストのスモークワーク。
大映作品かと思うような幽玄美。
前回観た時は嫌な味しか聞こえなくて苦痛しか無かったけど、今回は耐性がついたのか少し見えたかも。
没落華族ということで久我美子をゴリ押ししてたけど、溝健の趣味がBBA専軸足で途中から空気になってた。当たらなかったのは監督の性癖が特殊すぎた?