オウ、よく来たナ!
夢のような、というより、まさに「夢」そのもののライブでした。
サンプラザ中野くんStyle#5 突撃!チェルシーホテル。
出演は、爆風スランプのサンプラザ中野くんとパッパラー河合さん。
サポートメンバー、爆走スランプのまみむめもっちーさん(Ba)、肉野バンバンジーさん(Dr)、ジミー岩崎さん(キーボード怪獣)。
1985年12月13日金曜日に、爆風スランプは初めて日本武道館で単独ライブを行いました。
このとき客席に空席があったとき、「空席にもドラマがあるのだ」という「言い訳」につかえるようにとのことで、「大きな玉ねぎの下で」という曲が生まれました。
わたしはこの翌年あたりから爆風に興味をもちファン街道を歩んでいくことになりますが、後々もこの武道館ライブに参加できなかったことが悔しくて(1985年時点で中学一年生なのでハードルは高めなのですが)。
今年も12月13日が金曜日!ということで企画された今回のライブ。
当時の曲を多めにやるだろうな、とは思っていました・・・が!
フタを開けたらびっくり!1985年の武道館ライブのセットリストをそのままやっちゃうという!
驚嘆!歓喜!昇天!
当時のライブは1stアルバム「よい」と2st「しあわせ」を中心とした曲目。
その後のライブでは滅多に聞けない曲も!
中学~高校の頃、大好きだったけどライブで聴いたことが無かった「青雲」も!
最も好きな曲のひとつだけど最近のライブでは何故かやらなかった「よい」も!
全ての曲にしびれ、イッちゃいました!
わたし、これまでのライブも楽しんできました。
でも、こころのどこか少し消化不良な感覚があって。
持病があることから「これくらいにしとかないと」「仕事に差し支えるから」、若いころは「はずかしい」とか「みんなと同じ振りをしたくない」とか、自分自身で制約をつくって、基本その範囲内で、ときどきちょっとその範囲を超えるくらいで「満足することにしていた」んです。
それはライブだけじゃなく、仕事においても似た傾向があって、持病を再発させないように、悪化させないように予防線を張って仕事を選び、仕事に関わってきた面があり、その状況に最近限界を感じていました。
冒険しない自分にコンプレックスを感じていることにも気づきました。
そんな折、パッパラー河合さんのマラソンを楽しむ姿勢に触れ、自分でつくったリミットを外してみたくなったのです。
で、今週は仕事について大きな「冒険」を含む決断をして、動き出したところでした。
話がずいぶんズレましたが、今の自分にとって「リミットを外す」のは大切なテーマで、タイムリー!
こんな風にいろいろ理屈をつけちゃうから、なかなかリミットが外れないのですが、今回はそういう理屈が吹っ飛ばされてリミットが外れました。
飛びました!歌いました!叫びました!なんだか笑いました!
終演後、少しボーッとして声がハスキーになったけど、体とこころがミョーに軽くなった自分がいました。
一方で、こころがぐるんぐるん渦巻いて、いろいろなことがこころを巡りました。
ここ数年のライブでいつも浮かぶのですが、若い日の自分に呼びかける感覚が今回のライブでは一段と強くありました。
あのときキミがつかんだ「しあわせ」は今もとびきりの「しあわせ」をボクにくれているよ。
キミに誇れるような人生は歩めていないけど、この瞬間をいましっかりつかめたことは胸を張って言えるよ。
また、1985年の武道館ライブにいた先輩ファンのみなさんがいまどうされているのか。
この日の会場にも何人もいらしていたようですが、約8000人の観客にはその後約8000通りの人生があって、うまくいったりいかなかったり、いろいろされたんだろうな。今回のライブに来たくても来られない方もいらっしゃるんだろうな。
恐らく何人かの方は、さまざまな形でその生を終えられているのかな、病気や事故だったり、被災されたり、天寿を全うされたり・・・。
この日にライブに来られるということは、それだけでとても恵まれたことで、幸せなことだ。
中野くんが当日会場に来ていた1985年武道館ライブに参加された方がたに向け、「がんばって生きてきたね」というようなことをやわらかい口調でいう場面があって、ほんとそれに尽きるなと感じました。
ここ数年の中野くんライブはそういう同窓会的色合いが濃くあるのだけれど、今回のライブは1985年12月13日金曜日武道館に焦点を当てたライブだけにことさら、「同窓会」「安否確認」「同じ時間を生きてきた仲間」の要素が強く感じられました。
1985年ライブにはいなかったけれど、生きてきてよかった、生き続けていると「いいこと」あるんだな。
その「いいこと」が今回のライブでした。
ほんと今回は特に「生きてきた」こと、これから「生きていく」ことを強く意識し、胸の奥深くに刻まれるライブでした。
メンバーの表情がほんとよかった。
中野くんは、ときどき手ごたえを感じている表情(「すげぇ」とか「来てる」って感じ)をしているように見えました。
河合さんは、すごく内に秘めた迫力を感じました。
サポートメンバーのみなさんの表情が特に良くて、肉野さんは完全にイッた顔をしていて、わたしもいまこんな顔してるんだろうなと感じていました。イッちゃってる肉野さんのドラムもイッちゃっていて、こころに響く音をさせていました。
最近はモノを持ちたくなくて、あまりグッズを買わないようにしているのですが、今回のタオルは買っちゃいました。
昔のツアーロングTシャツを着て参加したのですが、翌日にそのシャツと今回のタオルを洗濯して干しているとき、なんだかじーんときちゃいました。
おかげさまで、わたしはしあわせです。
爆風スランプ、ありがとう。
祈りをこめて。
んじゃ、またナ!気をつけて帰れヨ!


