最近、精神科医・作家の和田秀樹氏の記事を新聞で読み、ラジオでインタビューを聴いた。和田氏の専門は老人精神医学。老齢期の不安な心と向き合う。「お年寄りは我慢しないでもっと自由に!」と呼びかける。

現代の医療では、健康診断などで特定の数値を超えると、薬を投与して抑制する。このような現代の医療に疑問を投げかける。以下はインタビューの要約である。
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これまでに大勢の高齢者の病気と向き合ってきた。男性の平均寿命は81歳であるが、健康寿命は72から73歳。これを過ぎると健康を損ねる人が多い。

しかし逆に言えば元気な人もいる。
70歳以降も元気であるためのポイント。

・今できることを減らさない。意欲が先に落ちるので、学び、動くことで維持する。

・肉(タンパク質)をとる。コレステロールは動脈硬化の原因にもなるが、肌や血管に必要。一概に悪くない。

・陽をあびる。外に出ないと、セロトニンが不足すると不安になり、うつに繫がる。一気に老化する。

・人との付き合いは、あるに越したことはない。ボランティアなど無理のない範囲で良い。気を使い過ぎると免疫を損なう。

・趣味は、自分が楽しければそれで良い。高尚も下品もない。撮り鉄、ラーメン店巡り…。

・自分で新しいことをやれ。例えば通ったことがない道を歩く、読んたことがない分野の本を読む。すると前頭葉が刺激される。

・毎日が実験だと思え。一度試みて結果を楽しめ。例えば新しい食材をつかう、着たことがない色の衣服を着る。うまくいかなければ、変えれば良い。