ついにアレンジが完成した1曲目、
いよいよレコーディングに向けて歌詞を書き始めました。
もとの鼻歌メロディーが持ってたニュアンスや抑揚(わたしははじめ、でたらめ語でふぎゃふぎゃ歌ってるんだけど意外とそれがヒントになる)に、もう一度耳を澄まして言葉を探していきました。
毎回鼻歌から作ると歌詞むずかしいってわかってるんだけどさ、
こうなっちゃうんだよね。
わたしは音から先に作るから、
メヴァン〜〜ルディエーン、サルヴィーワイルダー、、
とかって歌ってあるから日本語に戻るのが大変。。
メロディーに込めてた「壊れたおもちゃのサーカス」っていうイメージに加えて、アレンジをしながらさらに膨らんできたイメージを、それをそのまま色濃く描ける言葉を探してたんだよね。
なんとなく、、
飛んでたりめちゃくちゃに踊ってたり振り回してたり、っていう景色があったんだ。
だから
一回その絵を描いてみた。
そのとき見えてた景色をそのまま、描いてみた。
仮歌も入れてみて
なんかすごく良い気がしてきて
保本さんに送信し、「感想聞かせてくださーい。」とメールして待機。
するとしばらくして電話が、
かかってきました。
めっちゃいいじゃん!って
喜びの電話かもーーーーー
ってすぐさま電話をとったら
「あ、お疲れさまです。
、、なんといったらいいか、うーん、、、、なんか、難しい歌詞だね。
由衣ちゃんの考えてる事、僕は伝わるけども、基本的に宇宙に飛びすぎてて人に伝わりづらいかも。
でも、それが良いとこでもあるんだけどなあ、、、。ファンタジーなのは良くて、由衣ちゃんの気持ちや想いをもっと書いてほしいかも。」
からの、、、、、、、
、、、、、、ちーん。。
こういうときわたしの悪いとこは、、
心の中でどん底に落ち込んでるクセに
「あっそうかーそうかーあ。ふむふむ、なるほどー。またやってみまーす!」
とかいってだいじょぶっぽくするところ。笑
で、
電話切ってから、
ひとり脳内大会議が始まりだし
Aさん : どこが悪いの?
Bさん : やっぱさ、ちょっとここが曖昧なんじゃない?
Cさん : でもそこわかりやすくしちゃったら詩的じゃなくない?かっこよくなくない?
Dさん : いやいや、かっこよさとか自分で言ってるけど、人に伝わんなかったら意味ないべ。
Fさん : そもそもこの曲で伝えたいことなによ?
Aさん : なんか怪物たちがキラキラした粉振りまきながら行進してる感じよ!
Cさん : それ音聞いたらわかるもんなー。歌詞でも書いたらウザくない?
やっぱ違うギャップ欲しくない?
Bさん : いらないいらない!伝えたいことブレちゃダメでしょー。
何人ものわたしが
意見を出し合い、、、、
これが
数日続くのだ。笑
さらに
こう悶々としたまま生活し、
歌詞を書き進められずにいました。
書いては消し
書いては消し。
どうしたいかが
自分の中でわからないと
進んでも靄がかかったまんまです。
途中で、この状態がバレたのでしょう。
保本さんに言われました。
「、、由衣ちゃんは真面目すぎるぐらい真面目だね。笑
いや、そのままでいいんだよ。考えさせちゃったと思うけど、もっとシンプルでいいんだよ。こないだ、こうなってこうなんです!って妄想爆発してたときの感じがいいよ。」
で、
シンプルって
なんだろうか、、、、
そのままとは、、、
ってループが始まるのがわたしです。笑
そこからやっぱ脳内会議しながら
毎日毎日考えて悩んで、
何度も書いて、、また書き直して、消して、書いて、
ぐええー!!
ってなったところで、
データを送り、、、
保本さんからまた電話がかかってきました。
また
だめかもしれない、、、、、、、、
と思いながら
とると
「いい感じじゃん!だんだんはっきりしてきたね!あのもともと言ってた呪文みたいな?あの日本語でも英語でもない言葉、すごくよかったんだよね。どこかに入れられるといいね」
やったー
で、一回でも褒められると一気にやる気がデル!
わたしは単純です。
よし、燃えてきたぞ。
鼻歌のときの
でたらめ語、、、、
なんかそんなあんな感じのー、、
やろうとしてる意味はすごくわかりました。
わたしは、音でイメージを感じるタイプだから、実は普段音楽を聴いてるときに
歌詞をあんまり聞かないんだよね。
音って映像的だから、
わざわざ説明しなくてもみんなわかるって思っちゃったけど、、
大事なことは描かないと
わかんないし、
伝えるために表現することを恐れちゃだめなんだと思った。
きっと感じてくれるだろう、、、って
作品に余白を残すことも
すーんごく大事だと思ってるし、美学だけど、
伝えようとする努力を惜しんじゃだめなのだ。
そんなことを
考えて過ごしてたらねえ
もう、いま考えると
運命としか言いようがないんだけど、
すごい看板に出逢ったのよ!!!
「ミュルミュルミュール」
と書かれたフランスの劇団のポスター!!!
これを見たとき
ズドーーーンと頭を射抜かれました。
「キタ。コレだ。」
一気に!
歌詞のまとめを書き上げました。
ちなみにそのポスター、
ミュルは「壁の」
ミュルミュールは「ささやき」
フランス語で、「壁のささやき」という作品。
なんとチャールズ・チャップリンの娘さんがやっているサーカスのポスターでした。
もう、なんなんだ。
なにからなにまで最高だ!泣
そのサーカスも見に行ったのですが、
もう、刺激しかありませんでした。
運命。。
サーカスをイメージして作った
1曲目の新曲ができあがった最後の鍵は、
本物のサーカスが与えてくれました。
保本さんにも
「めっちゃイイね!!らしさもでてるし、これでレコーディングしよう!!」
とgoodをいただき
みんなで笑顔で次のステージ、
レコーディングへと駒を進めました。