今、巷で、FIREという言葉が飛び交っています。
三代目大家として、13年ぐらいになりますが、そのころからFIREという言葉はなかったですが、不動産で、収入が増え、サラリーマンの給与より上回ると、退職して、自由人とか、不動産で生きていくという人は一定数いました。
私は、当時も今も思っていましたが、
仮に、サラリーマン給与が仮に300万として、家賃収入が300万となった場合、サラリーマンをやめるということがどうしてできるのかがわかりませんでした。
その理由は、3つあるように思います。
一つ目は、目安的にはわかりやすいですが、家賃収入300万ということは、手残りが300万円ではないので、基本ローンとかの返済、管理費、修繕関連などを入れた手残りは、もっとかなり少ないです。
表面利回りが、8%とします。
頭金などのがどのくらいになるかになりますが、返済比率が仮に50%とすると、4%しか手残りがありません。そのうえで、いろいろな経費を支払った場合に、2%ぐらいとしたら、8%から見た場合に、1/4しか手残りはありません。 まだ、事業から見た場合に、ここから、法人ならば30%ぐらいの税金が抜かれますので、もっと手残りが少なくなります。
(この場合、償却とを正確に計算しないといけないので、単純化しています。以下の説明も同じです。)
家賃収入が、300万とすると、1/4は、75万になります。税金の計算はしていませんので、もっと少なくなるかもしれません。
それでは、サラリーマンは卒業できません。
仮に、手残りが1/4と考えて、逆算すれば、1200万の家賃収入があれば、ほぼ、給与と同じになります。
そうであれば、一番初めのサラリーマン給与=手残りでやめることができるかもしれません。
二つ目は、そうしている間に、あと10年や20年務めた場合に、給与は多少上がっていきます。 10年後に、継続して、家賃収入が増やせれば、10年後の想定給与と同額の家賃の手取りがあれば、いいですが、
うまく継続して資産を膨らませれなければ、今の300万の給与の状態からといつまでの同じ生活をしていることになります。 当然、自由な時間は多く持てることになります。 それだけではなく、10年たてば、物件も年を取り、家賃を稼げなくなりますので、実際はもっと厳しくなります。
修繕なども多くかかり、1/4ではない状態になっていることになります。
ここまでは、不動産を始めようとしているぐらいの人ならば、考えているでしょうし、わかっていると思っています。
逆にわからない状態では、サラリーマンの卒業はしない方がいいように思っています。
三つ目は、給与300万と家賃収入300万となった時点で、不動産の家賃収入を手を付けないとするとしても、実質600万の収入ということで生活をしています。 これは実際にお金を使うとかではなくても、その安心感は、絶大だと思います。
お金のキャッシュフローが多くなれば、いろいろな調整幅もでき、個人の生活や、不動産の修繕などの突発的な対応ができる安心感があります。 それを、もとの300万だけの不動産収入だけで生活をすることは、私にはできないとおもっていました。
(法人と個人のお金を混同して使ってもいいといっているわけではありません。心の中での計算ですので、ご注意ください。また、一つ目の実際の家賃収入と手取りの違いは、ここでは、のぞいて話をしています。 考えに入れると、300万+1200万の1500万のキャッシュフローになりますので、もっと厳しいと思います。)
私の場合、大家を引き継いだ時には、歳もとっていましたし、サラリーマンとしても、それなりの立場にいましたので、その給与に見合う家賃収入となると、かなり稼がないといけなくなりますので、サラリーマン卒業は、全然考えていませんでした。仮にそうしたくても、家賃収入をそこまで、増やしたら、もっと大きなキャッシュフローの中で生活をしていますので、そのレベル(心のゆとり)を落とすことに不安がありました。
なので、若いうちには、やり直しができるということもあります。、FIREは無茶苦茶憧れますが、私自身、大家を継いだ時に、その勇気はありませんでした。 若い人たちは、自由な時間をいろいろな体験ができ、夢のある生活ができるとおもいます。 それはそれで素晴らしいことですが、私の書いたようなこともよく考えて、判断してもらえるといいかと思います。
現在、すでに定年は過ぎており、シニアとして、働いています。
ただ、さすがに、私の残りの人生は、長くありませんので、そろそろ退職を検討をはじめました。
(おかげさまで、まだ数年は、雇用してもらえるようですが。)
現在、新築している物件もあり、家賃収入もそこそこになってきますので(新築がうまくいけば)、それほど贅沢をしなければ、楽しんで人生を送りたいと思っています。
でも。はやりサラッリーマン給与がなくなることでの不安はすごくあります。 大家業と、貯金でどこまでいけるかな? 新築が建てば、少し楽になるかもしれません。
一方、サラリーマンを通して、社会の中に身を置いておりましたので、やめることで、困ることはないかもしれませんが、社会の流れからかずれることも心配しています。 毎朝呼んでいる日経新聞の記事の理解や、実際かかわっている分野に関しては、記事の裏側なども知ることができますので、そうゆうことから離れる可能性があることが寂しく思うこともあります。
サラリーマンをやめることは、大きな社会の流れから、少し身をはなすことになります。 そのために自分の自由な時間が多くなりますが、それに伴い、勉強などしてもわからないことも多くなるのが長年サラリーマンをしてきた私の不安や寂しさです。
でも、残りの人生が、10年か15年か、はたまた数年かは、私にはわかりませんが、ある程度、そろそろ次のフェーズに入ることを考えています。
以前に、浪人もしていましたので25歳までは学生期、50歳までは、会社員、75歳までは現役とおもっていました。
75歳まで現役と思っていてももうあまり時間がありません。
そろそろ自分の人生を歩むことを考えていきたいです。
今日は、最近、よく聞くFIREに関して、とりとめもなく書いてみました。
本日、人生初の売却契約になります。
昼からですが、頑張っていってきます。
そして、夜は、家族とXmasパーティを自宅でするつもりです。
これも残された人生の喜びかもしれません。