松本人志のハラスメントが槍玉に上がっている昨今、ちょっと以前から気付いていた、お笑いに感する属性とその影響について記しておきたい。


それは笑いの質についてである】


A】

安心して笑える芸人(セロトニン型)マナー、モラルを守りながら、笑を与える共和型。

このタイプは自分をネタに出来る。モノマネが出来たり、また誰かをネタにしても、後味の悪い扱き下ろして、地獄に落として嘲笑う様なマネはまずしないのだ。

このDNAは…

上島竜兵、所ジョージ、中川家、伊集院光、江頭2時50分、みやぞん、博多華丸・大吉、山田花子、ビビる大木、千原せいじ、志らく、カズレーザー、アンガールズ、ケンコバ、マツコデラックス、出川哲郎…



と言ったら分かり易いだろうか?

彼らは安心して見ていられるのは、お笑いと言えども節度を理解して守っているという事。

この共和的な幸せな気持ちにさせてこそ、お笑い芸人だと思っている。これこそ長寿の理由だろう。


B】

誰かを弄って料理して扱き下ろす(ドーパミン型)時にモラルや秩序の破壊を楽しむ、この破天荒さを私はクラッシャー(破壊)型と区別している。

殺伐とした空気にしたまま、悪態も見せるヒール的な要素を残す以上、コレを芸などとは言え無いと思っている。


このDNAは…

特に有吉。次に土田… 挑発的な舐め芸だ。

この2人には違和感すら懐いている。観る側を殺伐と不快にさせるなよ。と言いたい。ちょっと毒があり過ぎて、ビター度も極致だよね。

竜兵師匠へのあの礼を欠いた不遜な態度だけは、日本人の美徳として些か疑問。まず笑えない!

後味が悪過ぎるし今でも許せない。洒落になってないから。

あれは人に対する冒涜だよ。人を舐める芸?あんな人を不快にさせるものは芸でも無いと思うし、絶対支持されない。

芸人とて過去の言動の蓄積により、周りはその対象の人間性を印象づけているには変わらんのだぞ。


関西コテコテのツッコミ芸人 ダウンタウン

パワハラの貴公子 貴明

弄りこそ生業か? 上田、有田…

この種はもはやドS芸人とでも言おうか…

正直、子供がマネするから止めろ!


笑いには…このA】と B】の2種類が居る。


B群には…後味の悪い嫌なDV性を感じる訳だから、見る側はセロトニン系の共和的な幸せホルモンは出ようが無いのだ。


またどっちつかずのどっちもイケる芸人に…

さんま、千原ジュニア、宮川だいすけ、蛍原、サマーズが居ると考える。

彼らはAB何方にも適応出来る。叩きはこのんではやらない。


武師匠は別格】

昔の昭和〜平成時の武師匠は若さ故にヤバかったけど、芸人時とプライベートでは若干違っていた、異色さを感じている。最早文化人なのだ。

色んな側面を見せてくれた。そして考えさせ、勇気付けてくれた。

中でも…映画の世界を変えた偉業は世界の映画史に残りつつも、未だ威光を放っている。


キッズリターン】

これは私の中では傑作で…迷い易くも傷つき易い自分に心強いメッセージを与えてくれた。

そうだよ!若い頃の迷いも失敗も醜態も大いに結構!大した事じゃ無いのさ…殴られようが死にやしねぇ!やってみな!そして言ってみろよ!

…と背中を押された気がした。熱い!武師匠はホントに若いヤツの事を考えてくれていると素直に感じた名作なのである。




自分をも反面教師にして描いて魅せてくれている。

そりゃあ…軍団の若い衆が集まる訳ですよ。

東国原ひでお氏はそのDNAを受け継ぎ、宮崎に奇跡を起こして世の中変えたし…つまり北野武のDNAとは今を必死に生きている熱がある訳ですよ。


軍団と言えば…ここで閃いたのは、あの吉田松陰先生。この武軍団、世の中変えてるんですよね。

また笑いを交えてね…だから支持される。

そして特筆すべきは芸人の枠に囚われていない。生き方なんですよね。不可能を可能に変える要素が生き方に滲み出ている。


座頭市…盲目の障害者を演じきり、殺気とは?この第六感を感じる。あれを描ける感性は圧巻。

現代人が知らない、武士の世特有の間合いの緊張感を描けた作品は他に無いんじゃないかな?

私はタランティーノでさへ、あの血生臭さをパクったんじゃないかと思っている。

そして汗臭さに血生臭さ…そこに見え隠れする動物的な本能の獰猛さと人間臭さ…北野カラーは常に進化しているとさへ感じた。この頃から別次元のエネルギーを感じ始めて来た。


血と骨…サイコの狂気性をあれだけ演じ切れたら、役者として一流です。ホントに血生臭さを感じたし、敗戦の時代の殺伐とした空気の中でも、サイコは強いのかもなぁ。彼らにも学ぶ事もあるよね。と唸らせる何かを感じる。生きるとは…綺麗事じゃないのだ。


武師匠はホントは素朴でネガな人の気持ちも分かる辺りはとても人間味を感じている。でなければあんな人間模様、泥臭さは描けない。

またラジオなんかで違ったハートのある一面や繊細な一面、役者や映画監督、画家としての多様性を知っていたから、どうしても存在に妙な厚みを感じてしまう。


だから多分武師匠のハラスメントは私は学びの一環だと思えてしまう。思想があるんだろう。


人間という生き物がどういう生き物か?という点において、シビアに観ているシリアスさがあるから、人生に於いてのバイブルとなっている。


芸人という何でも出来る立ち位置をフルに活かして、次の世代、若い者へのメッセージを残してくれた人こそが神がかり的な仕事なのだから。


今の芸能の世界、こんな偉人居る?


今回の松本もガッカリだよ。とどのつまりが単に快楽主義なだけじゃん。…小沢みたいなの巻き込んでさ。

陰でコソコソ、セクハラ、パワハラ殿様ごっこが何なんだよ? 逆ギレして逃げてるし。


有吉!

人なんか弄って叩いて嘲笑って…高みから有頂天?って趣味悪過ぎねーか?

子供が真似して副次的に悪影響が拡散されるって、最低だろうがよ。ホント思慮浅くて薄っぺらい!


つまり要は簡単。 ファンやその他観客、世間をガッカリさせるなよって!


せっかく何でも可能な芸人になったのならば、後世のロールモデルになって、何かを残すべきでしょ!