- 評価 ☆☆ (二つ星)
FBIのジョン・エドガー・フーバー長官(レオナルド・ディカプリオ)は、
人生の終盤に差し掛かり、部下に命じて回顧録を書き取らせる。
記憶はFBI誕生以前へと遡り、彼の表の経歴が語られるとともに、
その裏側の野望、企み、葛藤、苦悩が次第に明らかにされていく。
20世紀の半分を占めるおよそ50年もの間、アメリカで大統領さえも
及ばない強大な権力を手にしていた男。
そのたった一人の人間が、アメリカのあらゆる秘密を掌握し、国さえ
も動かしていたという事実。
50年間に入れ替わった大統領は8人にのぼり、その誰もが彼を恐れた。
20代でFBI前身組織の長となり、以後、文字通り死ぬまで長官であり
続けた。
やがて、国家を守るという絶対的な信念は、そのためになら法を曲げて
かまわないというほど強く狂信的なものとなる。
それゆえ彼は正義にもなり、悪にもなった。
国を守るという大義名分のもと、大統領を始めとする要人たちの秘密を
調べ上げ、その極秘ファイルをもとに彼が行った“正義”とは一体何だった
のか?