「イラッとすると髪の毛を抜いてしまう。」

「無意識に髪の毛に
手が伸びてしまい、ぷっつんと抜いてしまう。」

「抜いた毛に付いている毛根を口にしてしまう。」


これは抜毛症という病気で、英語では"Trichotillomania"と言います。


英語にする必要もないか…


私は6,7年ほど前まではその存在すら知りませんでしたが、抜毛症で悩んでいる方、そしてお子さんが抜毛症で胸が引き裂かれるような思いをされている親御さんと出会い、解決法を一緒に探したことがありました。


しかし、抜毛症に至るまでの背景は人それぞれ異なることから、「こうすれば改善する」などのようなHow Toものの文献もなく、あったとしても、それが必ずしも他の人達に効果があるとは限りません。


少し前に読んでいた"
Change Your Brain, Change Your Life: The Breakthrough Program for Conquering Anxiety, Depression, Obsessiveness, Anger, and Impulsiveness/Daniel G. Amen M.D."でもちらっと触れていました。

Obsessive-Compulsive Disorder (強迫性障害)の部類との仮説が紹介され、抜毛症もCingulate System(帯状回系)の亢進が認められるので、抗うつ薬であるAnafranil(
アナフラニール)の投与が効果を示すとのことです。

しかし、
Anafranil( アナフラニール)はこんなお薬 ですよ。

小児への投与はどうなんでしょう。

成人にだって、私は抵抗があります。


神経のスイッチのOnやOffが、なんらかの切っ掛けでうまくできなかったり、誤って働いてしまっている「仮説」だって立てられると思います。


Cingulate System(帯状回系)の亢進までたどり着けたのだから、あともう一歩(実際には100歩以上かも知れません)、お薬以外の方法での解決に期待したく思います。