今回は大学入試をテーマで
コロナ禍の昨年度入試は、
地元志向
安全志向
理系志向
の傾向が強い入試でした。
若い世代へのワクチン接種率が上がっているとはいえ、恐らく今年度もその傾向は続くと思われます。
そもそも愛知県は「地元志向」の非常に強い県です。
「学校基本調査」(令和元年度)によると、愛知県の高校を卒業し大学へ入学した39,104人の内、愛知県内の大学へ入学したのは27,661人。
その割合70.7%は全国1位!
愛知県の高校出身者の7割は愛知県内の大学へ入学しますが、愛知県出身者以外に、岐阜(約4,500人)、三重(約3,000人)、静岡(約2,000人)と隣接県の出身者が愛知県の大学に多く入学します。
コロナ禍以前から、東京や大阪・京都など関東・関西の高校生は近隣都府県に魅力的な学校が数多くあることもあって、わざわざ愛知県の大学を積極的に志願しません。(少々寂しいハナシですが)
さて、そんな愛知県内の大学の志願者数はどうだったのかまとめてみましょう。
まずは国公立大学
グラフはNEホールディングス作成
●前年との比較
名古屋大学 +158名
名古屋工業大学 +43名
名古屋市立大学 +196名
愛知県立大学 +302名
減ったのは
愛知教育大学 -153名
最近は教師をネガティブに扱うことが多すぎることも影響しているのか・・・
●グラフにない大学では、
豊橋技術科学大学 -11名
20年度志願者 156名
21年度志願者 145名
愛知県立芸術大学 -60名
20年度志願者 1058名
21年度志願者 998名
愛知県大や名古屋市立大等の志願者増加は、コロナ禍での一人暮らしや経済的な不安から県外の国公立大・中堅以上レベルの私大より、県内の公立大を積極的に選択した層も一定数いたと思われます。
2022年度入試でも愛知県にある国公立大学は愛知県、隣接県出身の高校生・浪人生から多くの志願者を集めるものと思われます。
続けて私立大学
おもな私立大学の志願者数
志願者数を増やした国公立大とは対照的に、県内の有名私立大学は、軒並み昨年よりも志願者数を減らしました
志願者数トップ名城大学は約3000名の大幅減
中京大学も8000名弱とこちらも相当な減少幅
人気・難易度は上位クラスの南山大学でも505名減
愛知学院大学も大きく減らして約4000名減
素晴らしい校舎で有名な愛知大学は4285名減少
その他
中部大学 -2677名
愛知淑徳大学 -3213名
椙山女学園大学 -1360名
金城学院大学 -2376名
私大が軒並み志願者数を減らしている理由は
➡併願校数が減った
併願校を多めに受けて進学先を確保しようと努める傾向が強い浪人生の人数自体が少なかったこと、またコロナ禍による経済的影響や様々な不安によって、受験校を絞る傾向は例年より強かったと考えられます。
➡チャレンジ校の受験回避
まずは確実に進学先を決めたいという「安全志向」の意識が強かった昨年度入試。世の中が混乱している中で、リスクを冒してでもチャレンジする意味を感じなかった人もいたのかもしれません。
➡推薦型での入学者増
昨今、私立大学へは下の円グラフにあるように学校推薦型・総合型(旧AO入試)などでの入学者割合が半数を超える状況で、一般入試を受けること自体が減っているということも私立大志願者数減少の理由の一つです。
(2019年データより作成)
9月も約半分が終了。
コロナ禍だろうが受験は待ったなし。
感染対策徹底しながら定期テスト、模試、受験対策とがんばりましょう
さあ、志望大学合格へ