神戸市で数名の教員が別の教員をいじめた事件が大きなニュースになっています。嫌がる教員に激辛カレーを羽交い絞めにして食べさせている動画を見ましたが、寄ってたかってはやし立て、見るに堪えない映像でした。
これが子供たちの前に毎日立って授業をしている大人のやることか。こんな教師が子供たちに何を伝え、何を姿勢で示すのか。子供たちを守ることができるのか。本当に憂鬱な気分になります。
実は私は小学校に入った頃、もう40年以上も前のことですが、激しいいじめを受けた経験があります。
接着剤をべったり塗られたいすに座らせられたり、掃除道具をしまうロッカーにカギをかけられて体育の授業に出られなかったり、手の甲を血が出るほどにつままれたり・・・。その他にも今思い返すと、かなりハードなこともやられていました。
担任の先生は助けてくれるわけでもなく、そのことでいじめがエスカレートしていったんだと今客観的に振り返るとそう思います。
年配の女性の担任でしたが、いじめる人間は先生のすきを見ていじめていたんでしょう。私は自分の経験もあって、今の先生は・・・という思いはありません。
1年くらい続いたいじめでしたが、私が小学2年生になり新しい担任の先生にも恵まれ収まりました。
当時は、学校というのは子供たちにとっての唯一の社会でした。そこで起こることは良いことも悪いことも含めて生きている全てなんです。小1ながら、いじめられているというのが親に申し訳ない、はずかしいというような感情をもっていたように思います。
今は学校以外にも子供たちの存在できる場所は増えたとはいえ、やはり学校というのは子供にとって最重要な社会であるのは変わらぬ事実でしょう。そこでは毎日表に出ること出ないこと含め色んなことが起きています。近年はネット絡みで顔の見えない難易度が高いトラブルも増えていると聞きます。
そんな環境に生きる子供たちの生活を守り、成長を後押しする存在こそが先生なのです。
授業を教えるのも大切な仕事ですが、学校において、クラスにおいて、大袈裟な話ではなく子供の命を、尊厳を守れるのは先生しかいません。
今回、極めて幼稚でたちの悪い集団いじめが表面化したわけですが、他にも、無視をしたり、様々なハラスメントだったり、表面化しない陰湿ないじめが存在するのではと危惧します。もしそのようなことがあるならば、そうした学校は、校長、教頭はじめ他の先生方で何が何でも解決を図っていただきたい。
先生同士でいじめが悪だということを共有し、少なくても職員室から大人のいじめを排除することができないのならば、そのような学校では、子供たちを守ることなどできないと思うからです。
学校内で、教室内で、子供を守れるのは今も昔も先生しかいません。
今回の件で、加害者けしからん!というのはその通りなのですが、教師になる前の指導、なった後の研修など、大きな枠組みにも課題があるはずです。子供たちを守れる数多くの先生方が活躍できるように、この機会を改善のチャンスにしてほしいと願います。
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株式会社エヌイーホールディングス
代表取締役社長 佐藤武寛
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