こどもの頃熱中したゲームと言われ、大抵の人は「四八(仮)」や「縁日の達人」、ちょっとマニアな方なら「ホームタウンストーリー」なんかを思い浮かべるでしょう。


しかし、その筋では有名なとあるゲームがあるのです!!


そう。


バトルネットワーク

ロックマンエグゼ3

ロックマンエグゼ3 BLACK


あの超名作、ロックマンエグゼシリーズの3作目、ロックマンエグゼ3です!


まず、ロックマンエグゼシリーズというゲームですが、簡単に言うと、
「アクションゲーム」+「カードゲーム」
というシステムです。

こればっかりは言葉で説明するのも大変なので雰囲気で感じ取ってください。かなりややこしいです。

ロックマンエグゼシリーズといえば、魅力的なキャラクター、そして何より世界観!

設定としては、ネットワーク技術が発展した結果、一人ひとりが心を持ったAIのアシスタントである「ネットナビ」を持っている…という世界観です。

そして、タイトルに「ロックマン」と付くように、「ロックマン」「ロックマンX」からキャラクターが見た目と設定を変え、登場しています。

例えば「ロックマン2」より、「フラッシュマン」は、「タイムストッパー」の代わりに、「ヒプノシス・フラッシュ」という光で催眠術を掛けることで、主人公の「光熱斗」と「ロックマン.EXE」、そして仲間たちを苦しめます。


そして、戦闘では光による麻痺でこちらの動きを奪うなど、一番最初のボスとしては結構強い能力を持ちます。




ですが、このフラッシュマン。

本領を発揮するのは、ボス戦や、対人戦です。

まず、前提として、ボス撃破後にある方法で再戦し、素早く、そしてダメージを少なくして勝利することでその敵ナビの「ナビチップ」を入手できます。

ロックマンエグゼは「チップ」と呼ばれる、カードゲームで言う所の「カード」を使って戦います。

チップにもいくつか種類がありますが大まかに分けると、

ダメージは少ないものの、コンボを繋げやすく、枚数を使ってダメージを稼ぐ、「スタンダードチップ

ダメージは高いが、コンボは繋げにくく、どちらかと言うとスタンダードチップから繋げる事で真価を発揮する、「メガクラスチップ

たった1枚で相手の体力を数百と削ることのできる、「ギガクラスチップ

が存在します。

そしてナビチップはメガクラスチップであり、そのナビを呼び出す必殺技的なチップ。

フラッシュマンのナビチップは当然麻痺を与える効果があります。

麻痺を与える効果があります

ロックマンエグゼの麻痺は少しの間行動不可になる状態異常。

これを喰らえば行動不可となり、その間に強力な攻撃やコンボを決められてしまいます。

勿論、スタンダードチップにも麻痺をばら撒くことのできるチップはありますが、それらは弾の速度がヒジョーに遅かったり、当たれば強いが、そもそも当たる場所が表示されるチップ等…

ひと癖もふた癖もあるヤツラばっかりです。

しかし…しかしです。

このフラッシュマンの攻撃範囲、全体です。

全体です。

そう、全体攻撃なのです。

え?全体攻撃でも何かしら避ける手段があるだろう?

ほぼありません。

ロックマンエグゼというゲームには、「インビジブル」「ユカシタモグラ」という、「一定時間無敵になる」というチップが存在します。

そして、この「インビジブル」というチップが与える効果は、被弾後の無敵時間と同じ仕様です。

そしてフラッシュマンはこの「インビジブル」を貫通します。

バカじゃね?強すぎね?

ならば「ユカシタモグラ」を…と思っても「ユカシタモグラ」は使用者が攻撃時にダメージを受けてしまうので、あまり使われません。

そして、このフラッシュマン、コードが「F」です。

コードというのは全てのチップについている物であり、A〜Zのどれかが必ず1つついています。

そして、このコードが同じチップは続けて選ぶことができます。

すると何が起きるか?

フラッシュマンからブッ壊れチップに繋ぐことができます。

コードFにはスタンダードチップの、「バリアブルソード」というチップがあります。


バリアブルソード
へんげんじざいの テクニカルソード

この「バリアブルソード」、他のスタンダードチップが高くても200ダメージや、他の効果を精一杯使って500ダメージ程出す中、なんと640ダメージを叩き出せるのです。

このゲームの主人公である「ロックマン.EXE」の体力は最大1000(1000より増加させる方法はあるが、今回は割愛)そんな中640ダメージという狂ったダメージを出すことには、とある理由があります。

理由というのも、この「バリアブルソード」普通に使っても160ダメージしかない上、眼の前1マスにしかダメージを与えられません。


ここでバリアブルソードを使ったとしても、どちらの敵にも届かない。


しかし!
しかしです!

このバリアブルソード、なんとコマンド入力という隠し要素があります!

「へんげんじざいの テクニカルソード」というのはそういうことなんです!

コマンド入力で、攻撃範囲を1マス右に伸ばしたり、上と下に伸ばしたり…
幅広い活躍を見せますが、その中で最も狂っているコマンド技が、エレメントソニックです。

このエレメントソニックは、縦三マスにも及ぶ衝撃波を4発も飛ばします。
そして、その衝撃波1つのダメージはなんと、160ダメージ

そしてこのエレメントソニック、「エレメント」と名のつくように、属性を持ちます。

ロックマンエグゼの属性は、

水→火
↑ ↓  無
雷←木

という4すくみになっており、このエレメントソニック、無属性以外の全属性を一回ずつ飛ばします。

誰がどう見ても壊れじゃねーか!

そう!つまり!無属性以外の相手には必ず一回弱点ダメージを与えられるのです!

弱点で攻撃すると、相手に倍のダメージを与えることができます。

つまり、エレメントソニック一回で、なんと800ダメージを叩き出せるのです。

ばかでしょ

800ダメージと言うとギガクラスチップである、「フォルテアナザー」550ダメージを有に越します。


▲フォルテアナザー
発動条件はあるものの、非常に高い攻撃力。
イラストのキャラは「フォルテ」であり、シリーズ通しての裏ボス。人気高いしカッコいい。

そしてこのエレメントソニック、まだ強化できます。

エレメントソニックは属性攻撃なので、パネルの効果によりさらに強化できるのです。

パネル、というのはポケモンで言う所の「場の状態」遊戯王OCGで言う所の「フィールド魔法」であり、3×6のパネルの上で戦うロックマンエグゼでは、そのパネル一つ一つに状態を付与できます。

そしてその基本のパネルの種類として、

最も基本的であり、なんの効果も持たない「ノーマルパネル」

ノーマルパネルにヒビが入り、一度乗ってそこから離れると、穴パネルになる「ヒビパネル」

ヒビパネルが完全に壊れ、穴が空き、乗ることのできない「穴パネル」


そして特殊なパネルとして、

雷属性の攻撃のダメージを2倍にする上、乗っていると滑って思うように動けない「アイスパネル」

火属性以外が乗ってしまうと50の火属性ダメージを受ける(火属性ダメージなので当然木属性は2倍の100ダメージ)「マグマパネル

木属性が乗っていると体力が少しずつ回復し、乗っている状態で火属性ダメージを受けると2倍のダメージを受け、パネルが何も無いパネルに戻ってしまう「クサムラパネル」

乗ってしまうと移動速度が半減する上、乗っている間は特定のチップからのダメージが増加する「サンドパネル」

乗っていると徐々にダメージを受ける完全なペナルティの「毒沼パネル」

乗っている間は受けるダメージを半減してくれる「ホーリーパネル」

基本的に壊れること無い頑丈な「メタルパネル」

特殊な「闇のチップ」を使うために必須の「ダークホール」

という個性豊かなパネルが沢山あります。
ひー、覚えるの大変だ!

しかし、今回注目するのは、「属性ダメージを増加させる」系の「クサムラパネル」と「アイスパネル」の2つのみ!

クサムラパネルとアイスパネルはそれぞれ、火属性ダメージと雷属性ダメージを2倍にします。

そして、エレメントソニックは4属性で一回ずつダメージを与えるので、例えば無属性の相手が「クサムラパネル」に乗り、こちらがエレメントソニックを放った場合、相手へのダメージは800となります。

そして、例えば木属性の相手が「クサムラパネル」に乗り、その状態でこちらがエレメントソニックを放つとどうなるでしょうか?

弱点ではない属性のダメージが160×3

弱点の属性ダメージが(160×2)×2

つまり、合計ダメージ1,120!


馬鹿でしょ!!


しかしこのバリアブルソード、これだけでは止まりません。

まず最初にフラッシュマンについて解説しましたよね?

パネルはアイスパネル、そして、フラッシュマンは、雷属性。
ナビのチップにはV1〜V5のランクがありますが、V5は強力すぎるのでギガクラスチップなので、今回はフラッシュマンV4で計算します。

状態は

相手 水属性
パネル アイスパネルは

として考えます。


フラッシュマンV4がアイスパネルに乗った相手へ260ダメージを与え。

そして麻痺して動けない相手にバリアブルソードのコマンド入力でエレメントソニックを発動!
そして1,120ダメージを与えます。

この時点で1,380ダメージ

並大抵の敵なら瀕死です。

しかし、このゲームのボスは体力が2000くらいあるので案外耐えやがります。

だがしかし!

はじめの方に言った「同じコードのチップは連続して使うことができる」というルール。
コレが本領を発揮します。

前提としてロックマンエグゼにおいて、同じメガクラスチップは1枚しか入れる事ができません。
そしてスタンダードチップであるバリアブルソードは5枚まで入れることができます。

また、1ターンに使えるチップは最大5枚です。

ん…?5枚…?

つまり、
フラッシュマン→バリアブルソード
のコンボを行った場合、なんとバリアブルソードを2回、エレメントソニック2回なので、バリアブルソード2枚で
2,240ダメージ
という狂った数値が出せるのです。

しかもそこにフラッシュマンのダメージが重なる上、フラッシュマンの「無敵状態を無視する」という効果により、トンデモネーぶっ壊れになっているのです!

どーすりゃいいんですかこんなの。

2,240ですよ?このゲームの強化ラスボスですら体力は4000しか無いのに。




と、いった風にバリアブルソードの強いところをぼやいてますが、勿論弱点はあります。

それはエレメントソニックのコマンドの難しさにあります。

BB←↓↑

というコマンドなのですが、こんなコマンドを「Aボタンを押したまま」「0.8秒の間に」「ゲームボーイアドバンスのボタンで」入力する必要があります。

正直こんなん並大抵のプレイヤーには不可能です。

つか普通にクリアした程度のプレイヤーではこんなコマンド入力できません。

そして、バリアブルソードに頼らなくてもフラッシュマンは十分にコンボに活かせるし、バリアブルソードに頼らなくても100%クリアは割と行けちゃいます。

つか、このゲーム、クリア後にバリアブルソードより壊れたチップがわんさか出てきます。

ぶっちゃけバリアブルソード入れるより「キラーセンサー3」とかの方が強いです。

1つの戦法だけが最強ではないロックマンエグゼ3、とても良い作品です。

最近ならばロックマンエグゼ アドバンスドコレクションで遊ぶ事もできるので、昔熱中したあなたも、少し気になるあなたも、おとなもこどもも、おねーさんも、是非手にとってみては?


それでは、
シャイニング
ブラウザ
クラッシャー!!!!



おわり