午後からは、動物愛護に精力的に取り組んでいらっしゃる女優・杉本彩さんが
殺処分の現実や華々しいペット産業を取り巻く裏の問題を
わかりやすく私たちに伝えてくださいました。
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今回のNDNフェスティバルのテーマでもある殺処分の問題については
「殺処分という制度が存在していること自体に違和感がある。
処分される子にとっては処分数が一頭でも何千頭でも関係ない」
とおっしゃられ殺処分ゼロを訴えられました。

また、行政の人も決してこの作業に慣れているわけではなく、
杉本さんがある行政職員さんの前でこの話をしたら、「その通りだ」と涙ながらに訴えられたそうです。

「殺処分は動物にとっても人間にとっても幸せになれるものではない。」

と訴えました。




動物愛護先進国では、犬や猫を飼いはじめる時には動物愛護団体から身寄りのない子を引き取ったり、優良ブリーダーと直接やりとりをすることが一般的だそうです。

杉本さんは簡単に命が買えてしまう日本の生体販売システムも、殺処分数が減らない要因なのではないかと訴えています。


「パピーミル」と呼ばれる利益のみを重視した悪質な繁殖所が日本には数多くあるそうでその問題についてもお話してくださいました。



杉本さんは講演で動物虐待についても触れられました。

日本でも動物の虐待や遺棄は懲役や罰金に処せられる犯罪行為です。

しかし日本の法律では飼い主の所有権が強いため、虐待をする飼い主の元から引き離すことができないのが現状だと杉本さんはおっしゃいます。

他国では「アニマルポリス」というものがあり、虐待を受けている動物を保護し里親探しをすることができるのだそうです。



その他にも杉本さんが携わってきた地域猫活動(野良猫を不妊手術して給餌やトイレのお世話をし、一代限りの命として見守ること)についてもお話ししてくださいました。


今回の講演は、女優であり知名度が高い杉本彩さんの講演ということで普段はあまり動物愛護に興味がない方にも、動物に関する問題を知っていただく機会になったのではないかと思います。

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