成瀬は都を駆け抜ける

宮島未奈


成瀬シリーズ第三弾完結編。

仕事の合間に読み切ってしまった。

前2作の記憶が多少曖昧だったので、

話の理解がすんなりできなかった部分があったが、

そこは私の想像で切り抜けて(?)

楽しく読んだ。


成瀬のように

自分の想いに素直でまっすぐでいたいと思った。

そしてなにより有言実行。

愚直に努力する姿がなによりかっこいい。

私は常々120歳まで生きると思っているが、

そのくせそのためになんの戦略?工夫?努力?もない。

ご飯の咀嚼30回真似してみようかなー。



すぐ死ぬんだから

内館牧子


最初、内舘さんのエッセイかと思ったら、小説でした。

70代後半女性が主人公として描かれています。

ものすごく新鮮だった。

私の母世代より少し下の方。

とてもリアルに感じられた。ありそう。


私はなるべく自然体でいたいと思っている。

でも年相応に見られるのは嫌で、

実年齢より若く見られたいと思う、正直なところ。

何かに抗っている。

相反する想いがいつも錯綜している。


「老人の品格」という言葉が何度か出てくるが、

確かにそこがポイントではないかと思う。

生まれっぱなしでは、

人として歳月を重ねた意味がない。

いろんな経験をして様々な感情を知り、

知恵や知識を纏って、

大人になった。

社会性も身につけた。

それを活かしてこそ品格が生まれる。

そして自然体でいたいと願うのだ。









透析を止めた日

堀川惠子


透析患者を家族に持つ私には

なかなかヘヴィな内容だった。

著者である堀川さんも夫が透析患者であり、

身内として透析にまつわるあれこれを経験されて

執筆されている。

テレビ番組制作や本を書くことを生業とされていることで、記録や取材に長けており、冷静に物事を捉え思索に富んでいる人だ。

そこからして、私はひどく落ち込んでしまった。

堀川さんが病気の夫に全力で付き添う様子は、

本当に素晴らしく、

そうできなかった自分を責めてしまった。


そして、医療においての透析の現在地にも愕然とした。

特に終末期における血液透析については、

今のところ、明るい未来はまだ見えない。

義母も透析をしていたが、最期は脳出血で亡くなった。

変な話だが、この本を読むと、

お義母さん、脳出血でそのまま逝けてよかったね、と思ってしまった。


夫の今後を思うと、不安しかない。

車椅子ユーザーで半身麻痺、かつ高次脳機能障害のある夫は、腹膜透析PDを自分でできない。

誰かにやってもらうしかないが、

入所している介護施設側からは、

通院できなくなったら、

入院透析できる病院に移ってもらうとだけ言われている。


ここ最近、テレビで在宅で腹膜透析ができるというコマーシャルを時々見かけるが、

実際のところ、私の住むこの地域には広まっているのかわからない。

私は透析に関わって2年半。

どこからも一度も腹膜透析について聞いたことがない。


無知であることは時に罪だ。

とはいえ、大概が、仕方ないということで済ましてしまう。

仕方がないことは仕方ないのだが、

人の命や、人権が関わっている重大なこともあるのだ。

こと件の夫であれば尚更、

本人に判断も決断もできない状態ならば

身内が代わるしかないじゃないか、

身内である私が決めるしかないじゃないか、

その私が、無知であるがために

結果として夫の命を粗末に扱ってしまう可能性があるのは、罪である。


それはあまりにも厳しい。

とても厳しい、そして辛い。


逃げたい。

現実から目を背けたい。

知らなかったと言いたい。

本音である。