たいへんご無沙汰して申し訳ありません こちらアメブロに引っ越してきてからどうも使い勝手に馴染めずに更新がおろそかになってしまっております
今回はいい機会なのでホビージャパンヴィンテージ4号に作例で掲載していただきましたAMTの1/537映画版エンタープライズの完成写真と動画を紹介させていただこうとおもいました
AMTの1/537映画版エンタープライズはかなり前から作りかけで放置しておいたものを編集ディレクターの柿沼さんの要請で今回仕上げたものですが
時間があまりなかったので手をかけられなかった部分が多々あります その代表的なものが塗装で TMP版エンタープライズの表面は多種のパールカラーによる
塗分けがほどこされて劇中でも美しいハレーションを見せてくれるのですが その色調 アズテックパターンの塗分けなどは時間の関係で
デカールによる仕上げとなってしまいました じつはそこが最大の心残りなのです

今回の修正 改造点をざっとおさらいさせていただきますと まずキットですが映画第一作当時に発売された 再販時から入っている評判の悪い
レンガ状のモールドの入っていない通称スムージー と呼ばれているタイプを使用しました

第一船体から 上面ブリッジから第二デッキまでとインパルスエンジン周辺はDLMのパーツに変更

 四隅のスラスターは上下ともに大きすぎて本来一番外側のグリットラインの外側にあるべきなので
大きくえぐって透明樹脂を充填してマスキングで再現します その際一番外周のグリットラインと二列目のみ わずかに内側にずらしまいた・・・
本来はすべてのラインを修正すべきなのではありますが

 

 

 

 


 


第一船体下面部分 中央のプラネタリーセンサードームハDLMのパーツを使用しますが なぜかDLMのパーツの本体外周の円がかなり小さい
のでエポパテで大きく修正しています ランディングパッドのハッチのラインは位置 形状ともに不正確なので修正します
電飾で船体番号を照らすセルフイルミネーションですがこれはいささかお馴染みになってまいりました透過光を使用したやり方です
今回の1/537映画版エンタープライズの第一船体は上下張り合わせるとほとんど隙間がないのですが 最近のチップLEDは

極小で明るく わずかな隙間の電飾が可能となりました

 



第二船体 デフレクター部分はDLMのパーツのままでいこうとおもったのですが えぐれ方のRが浅いのでピンポン玉を原型にして
透明塩ビ板をバキュームフォームしたものから作り直しました 

放射状のラインは伸ばしランナーで再現しました
調光器を付けた小型扇風機に固定してゆっくりと回転させて裏からクリヤーブルーでグラデーションをかけるように塗りま
表面はさっと薄くホワイトを吹きます 周囲のスリットはDLMのパーツを透明樹脂で複製して中央部分モーターツールでくりぬきそこにバキュームフォームで作ったパーツを付けました

 


ハウジングもDLMのパーツですがやはり四隅にスラスターがあるので大きめにくりぬいて透明樹脂を充填しておきます
あとで裏からオレンジのチップタイプのLEDを設置します これは他のスラスター部分も一緒です


第二船体本体 ここが問題でみんなが一番間違えやすいのが側面横に走る三本のグリットラインです
多くのオフィシャルの図面や今回のキット また以前バンダイから発売されていたキットなどもこのライン三本が平行になってしまっているのです そのためにいろいろ問題が 例えばサイドの赤いラインとドッキングポートの位置が干渉したりとか問題が出てくるのです 実際は一番上のラインはわずかに上方に山を描くような線になるのです このあたりは今回の再販版のキットの図面ではかなり正確に描かれていますがいささかまちがいもあり 例えば第一船体円盤部のドッキング用のハッチですが あれは左舷側のみにありますが 今回のキットのデカールなどでは左右両舷に再現されたりしています
資料としてはやはりポーラーライツの1/350のキットやダイヤモンドセレクトのトイなどもそこは正確です
その他にも縦のライン 窓の大きさ 位置 ほとんどすべて不正確なのですべて埋めて彫り直します 

 

 

 

後部部分はやはりDLMの透明樹脂製のパーツに変更 またシャトルベイインテリアも同様DLMのパーツです シャトルのみfederationmodels製です
http://www.federationmodels.com/products/federation_models/default.htm

下部には誘導灯の電飾を仕込みました これは4個のLEDを順送りする回路を利用しました

 

 

 

 

 


今までの説明で出てきたDLM製のパーツですが じつはDLM社のドン・マシス氏が去年亡くなって絶版になっていましたが
最近 他社からの再販が始まって再び入手が叶うようになりました これは朗報です
またいつ絶版になるかわかりませんから気になる方は早めに入手しておきましょう

https://www.culttvmanshop.com/Refit-Propulsion-Pack-blue--1537-Constitution-Class-from-Lake-Monster-Models_p_5327.html
https://www.culttvmanshop.com/refit-upgrade-kit--1537-constitution-class-from-lake-monster-models.html

植物園の窓はやはり大きくえぐってクリヤーブルーを混ぜた透明樹脂を充填 マスキングで再現しています

ワープナセルは断面形状の正確な 同スケールのリライアントの物をコンバートします が もちろんそのままつかえるほど甘くはなく 前面のバサードコレクターのスリットはプラ板の積層で作り直し 上面のディティールもほぼ新造 スラスターのあるフィン部分も発光のため透明樹脂で新造 ナセルのパイロン部分との連結部分も新造しますが ここでもみなさん間違いやすいのがワープナセルとパイロンの付く位置なのです 多くのオフィシャルな図面 最近のCG映像などの多くはナセルの一番下部のブロックにパイロンが連結しているようになっていますが 実際はもう少し上方 ナセル本体にかかるように連結されています
この部分に関しては やはりポーラーライツの1/350のキットが良い資料です

 


ワープナセル 内側の発光部分はやはりDLMのパーツでいこうと思ったのですが じつは自分が購入していたエンタープライズ用の
発光用のパーツはもちろんエンタープライズのキットに大きさ 長さがあわせてありました ところがじつはエンタープライズのキットの
その部分は実際の物よりもいささか短いのです ここはリライアント用のパーツを購入しておくべきだったのですが後の祭りで
仕方ないのでエバーグリーンのパターンシートからほぼ同じパターンのものを見つけてきて それを透明樹脂で複製して再現しました

 

 


 

 

 

ナセル前面に二カ所ずつあるスポットライトは白色LEDのレンズ部分を旋盤で細く加工して真鍮パイプをかぶせると光をスポット状に絞ることができます


本体のほかの部分でもこれを使用しています
デカールはacreation decals 製のを使用しましたが ちょっと色調がイメージと異なり納得できませんでした
https://www.worthpoint.com/worthopedia/star-trek-refit-enterprise-aztec-1796778046
やはり ここは塗装でいきたいところでありました