カビ(真菌)と癌の関係性を示すデータは多い。ざっと列挙すると、
・パツリン(ペニシリウム属、アスペルギルス属の産生するマイコトキシン(カビ毒))をマウスに投与したところ、乳房腺腫が生じた(Dickens and Jones 1965, 1967)。
・腐敗した米から抽出したカビ毒をマウスに投与すると乳癌が生じた(Saito 1971、Corrado 1971)。ちなみに遠藤先生が最初に作ったスタチンも米にわいたカビが原材料である。
・T-2トキシン(カビの一種であるフザリウムが産生するマイコトキシン)をラットに投与すると乳癌が生じた(Schoental 1979)。
・メスのマウスにオクラトキシン(アオカビ属、コウジカビ属の産生するカビ毒)を経口投与すると、半数以上に乳房線維腺腫が生じた(Boorman 1988)。乳房線維腺腫はヒトにおいて乳癌のリスクを増加させることがわかっている(Dupont 1994)。

なるほど、癌は近年増加中で、今や2人に一人が癌に罹患し、3人に一人が癌で死亡する、とも言われている。
しかし、たとえば江戸時代とか明治時代に癌の患者がいなかったかというと、そうではない。
たとえば華岡青洲が1804年世界で初めて全身麻酔下の外科手術を行ったが、これは乳癌に対して行ったものである。

 

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