弊ブログをご覧いただいている方々、

こんにちは、こんばんは。m(_ _)m

 

私のような、工具好きや、

もっとハイレベルな工具好き、

もしくは、工具を使う事を生業としている

プロフェッショナルな方達は別として、

一般のご家庭において最も身近な工具とは

何でしょうかはてなマーク

 

候補は、幾つかあると思いますが、

私は、ドライバーだと思います。

今回は、ドライバーのお話。

 

世の中は、様々なネジであふれています。

組み立ての必要な、家具、棚、台、椅子。

自転車のちょっとした調整。

釣りをする方なら、リールのメンテナンス。

などなど・・・

それらには、ネジが使われており、

それらを、締めたり緩めたりするには、

そのネジに応じたドライバーが必要ですから、

1本のドライバーだけでは事足りず、

大抵のご家庭には、

数本、ドライバーがあるのではないでしょうか。

 

が、その前に、

ドライバーに関わる、ネジについて。

 

ネジには、種類があり、

ISOやJISなどの規格に沿ったものが

ありますが、ここでそれを説明すると、

それだけで、とんでもない長文が必要に

なりますから、割愛します。

決まった規格があるという認識だけで

良いと思います。

ネジの各部名称は下図のようになります。

 

2つ以上の部材が、ネジを締め付ける事によって

繋ぎ止められるわけです。

このネジを締めたり緩めたりするのに用いられるのが

ドライバーという工具ですね。

 

頭部の「リセス」・・・

普通は、あまり「リセス」という呼び方は

しませんから、

「頭部の溝」と呼んだ方が分かりやすいですね。

「頭部の溝」には、幾つかの形がありますが、

一般的なものは、(-)と(+)でしょう。

この(-)や(+)の溝に適合したサイズのドライバーを

使用して、ネジを締めたり緩めたりするわけですが、

サイズ選びを間違ったりすると、

ネジに力をかける際に、ドライバーの刃先の

テーパー角度に合わせて、

ドライバー先端が浮き上がって、

ネジ頭部の外側に逃げてしまいます。

これを「カムアウト」と呼びます。

 

ドライバー先端の浮き上がりが発生

し難いように、

ネジ頭部の溝が6角形になった「ヘキサゴン」や

もう少し複雑な形の「トルクス」という

ネジもあります。

 

カムアウトが発生すると、

最悪の場合は、ネジ頭部の溝を潰してしまい、

ネジを回せなくなる事がありますので、

そうならないように注意が必要で、

その為にも、

適切で、品質の良いドライバー選びが

大切になってきます。

 

ドライバーは、非常に多くの

工具メーカーから提供されていますが、

その中から、私の手持ちの中から

独断と偏見で幾つかご紹介しようと

思います。

 

まず、

大阪東成区に本社を構え、

1916年に日本初のドライバー量産メーカー

として誕生したという歴史を持つ、

ホームセンター売場でもおなじみ、

入手性抜群、安心の

株式会社ベッセル|VESSEL こたえる かなえる

 

ウチにあるのは、

全長の長い方が、

クッション貫通ドライバー 630シリーズ。

(後継商品のリリースにより現在は廃番)

軸がグリップエンドまで貫通しているので、

グリップエンドをハンマーなどで叩く事が可能です。

刃先は、ブラックポイント加工、

軸部分は磁化されています。

短い方は、

スタビードライバー 6200シリーズ。

現在は、クリスタラインドライバーとしてリニューアル。

 

次は、

京都が誇る、日本トップの工具メーカー

KTC 京都機械工具株式会社オフィシャルサイト

 

現在所有しているものは、

上から、

上記のVESSEL同様、

グリップエンドをハンマーなどで叩ける

樹脂柄ドライバ マイナス貫通タイプ MDD1 (緑色2本)

樹脂柄ドライバ クロス貫通タイプ PDD1 (赤色 2本)

全長が短い方は、

樹脂柄スタッビドライバ マイナス SD1-M (緑色 1本)

樹脂柄スタッビドライバ クロス SD1-P (赤色 1本)

(KTCの表記でスタビーではなくスタッビとなっていましたので

 そのまま引用しています)

 

そして

私が最もお気に入りで信頼を置くメーカー。

1878年スイスの緑豊かな(Google ストリートビューで観ましたww)

ヴァーゼンで鍛冶屋として創業、

2代目、Paul Baumannさんのイニシャルから

PBというブランド名に(昔は、確かPB Baumannというブランド

ネームだった・・)、

2006年に現在のPB SWISS TOOLSにブランド名を変更、

PB SWISS TOOLS

現在、従業員200人規模でスイスの現地生産にこだわっている

工具メーカーです。

(参考画像)

と、ネットで調べましたww

 

そのPB SWISS TOOLSが提供するドライバーの

特徴は、

まず、先端の高い精度と独特の形状

最近では、何処のメーカーも同様の形状が多くなりましたが、

(+)ドライバーの先端、先が平らな形状になっているのが

分かるでしょうか?

これにより、ネジ頭部の溝の十字に交差している最深部に

ドライバーの先端が当たらないようになっているので、

そこから下部に伸びた斜めの部分が、

ネジの溝部分に、より密着しやすくなっています。

ヨーロッパの工具メーカーは、

ドライバーに、鉄切粉や砂鉄などが付着してネジとの

密着度が下がるのを嫌って、

ドライバーを磁化させないのだそうですが、

磁化していなくても、ネジとの密着度は、

この通り

ネジ頭部の溝にしっかり付けると、

ネジが下に落ちてしまわない程の密着度です。

 

(-)ドライバーの先端は・・・

右がVESSELの(-)ドライバー、

左がPB SWISS TOOLSの(-)ドライバー、

エラが張っていない、比較的ストレートな形状なのが

分かりますね。

更に、横から見ると・・・

PB SWISS TOOLSの(-)ドライバーの先端は、

一定角度のテーパーではなく、

先端部分のみ、比較的フラットに近い形状になっています。

これは、ドライバーにトルクをかけて回した際に、

浮き上がりにくいように工夫された形状になっているんです。

 

(+)も(-)も、どちらも、

不要な浮き上がりを抑えて、ネジへのダメージを

可能な限り減らそうというこだわりが、カタチとして

見えますね。

画像は、

発売当時、ヨーロッパではあまり知られていなかった、

射出成型技術をアメリカから導入して作られた、

クラシックグリップ。

上が100

下がショートシャフトの136と137(現在は廃番)

グリップの素材は、

石油から作ったプラスチックではなく、

木材から抽出された

CAB (Cellulose Aceto Butyrat) 

これは、結構昔に購入したモデルなので、

難点が一つ・・・

PB愛好家ならご存じ・・・・「臭い」www

ちなみに、現行ドライバーでCAB素材のグリップは、

バニラフレーバーの香りで覆っているので、

臭さは、かなり抑えられています。

(仄かに匂う・・・気がしなくもない・・・・・w)

 

こちらは、クラシックグリップよりも

握りやすさが格段に向上した、

マルチクラフトグリップの6100(-)#4

これも昔のモデルなので・・・・臭う・・・

 

こちらは、

ブランド名が、PB SWISS TOOLSに変わってからの

6100(-)#3

バニラフレーバー香るグリップ。

 

そして、

現在主流となっている

スイスグリップという

硬質ゴム素材のグリップを使った8190(+)

上記の他のグリップよりも、若干ですが柔らかい素材で、

手に優しいグリップは、気になる匂いもありません。

「柔らかい」という部分は、

好みが分かれるところがありますし、

汚れが付着しやすいという難点があるグリップですが、

握力が比較的弱い女性には、非常に使いやすい

グリップではないかと思います。

 

こちらは、

同じスイスグリップのスタビードライバー8195(+)#2

 

この軸の長さと、グリップの太さが絶妙でびっくりマーク

クロスバイクのリアディレイラー調整には、

このドライバーがピッタリです。

他のドライバーは、使えない・・

 

世の中には、まだまだドライバーを提供している

メーカーが沢山あって、

それぞれのこだわりや特徴を持っていますが、

私は、昔から今に至るまで、

この、PB SWISS TOOLS のドライバーが

一番のお気に入りですし、

自信をもってお勧めできるドライバーだと

思っています。

 

最初に書いたように、

ドライバーは、普通のご家庭でも、

非常に身近な工具の一つ。

まぁ、価格はちょっと割高ですが、

機会があれば、是非お試しあれ。

決して損はしないと思いますよ。