第7話 「自治体の労働生産性を考える」
こんにちは
NBLA講師のホリコンこと堀内智彦です。
賃金水準は、民間企業と比較して、絶対額がかなり高いということがわかりました。
次なる問題は、その賃金水準が他所と比較して、高かろうが低かろうが、経営上妥当な比率か?すなわち稼ぎに応じているか?ということになります。
そのための指標が、「労働生産性」であり、筆者の推奨する指標である「人件費投資効率」となります。
さて、そのためには付加価値=限界利益をどのようのとらえるか?
売上高-変動費=限界利益(付加価値)です。
さらに限界利益-固定費=営業(経常)利益となります。
念のため、総費用=変動費+固定費です。
筆者的独断で、まず「固定費」の定義を、「義務的経費」といわれており容易?に削減できないものである「人件費、公債費、扶助費」並びに減価償却費をプラスして考えることとして、その他のコストを「管理可能な経費という意味」で、変動費としてみます。
ここで、「大阪府株式会社の損益計算書(平成18年度、百万円)」を再掲します。
売上高(収入項目) 1,991,859
人にかかるコスト 1,221,833
物にかかるコスト 292,373
移転支出的コスト 790,601
その他のコスト 105,508(行政コスト計2,410,315)
経常利益(差引) △418,456(約4,184億円の赤字!!!)
これを上記の定義で組み替えますと、
「ホリコン的管理会計ちっくな大阪府株式会社の変動損益計算書(平成18年度、百万円)」
①売上高 1,991,859(100%)
②変動費 862,747(43.3%)
③限界利益1,192,112(付加価値:56.7%)
④固定費 1,547,538(77.7%)
⑤経常利益 △418,426(△21.0%)
となります。
労働生産性=付加価値÷人数ですので
=③÷85,646人=13,919千円・・・⑥とでました!
これは年額ですから、月額に直すと、⑥÷12ヵ月=1,159千円≒116万円・・・⑦です!。
この労働生産性の指標が手許の「中小企業の資料」にのってないのですが、確か、日本の製造業の労働生産性が、月額80万円程度(中小企業)~120万円程度(大企業)だと思いますので、この⑦の労働生産性は、大企業の製造業クラス?並には稼いでいる?とは言えそうですね・・・。
中小企業(80万円)<大阪府株式会社(116万円)<大企業(120万円)
さて、問題は「人件費投資効率」です。これは、「付加価値÷人件費」なのですが、いわゆる「労働分配率」の逆数です。ちなみに「労働分配率=人件費÷付加価値」
人件費投資効率=③÷1,221,833(人件費)=0.975・・・!!
1円の人件費を投資して、0.975円の付加価値しか生んでいない!
念のため労働分配率=102.4%!!
ちなみに、年商5億円超のサービス業(中小企業)平均は、”67.9%”です。
これは、大阪府株式会社は人件費では逆ザヤ?になっています。
人件費1円負担して、0.975円しか付加価値を生まない!
・・・これは、経営的にみるとやはり、人件費が多すぎる!ということになります!!。