第6話 「賃金≒人件費の多寡をどのように判断するか?」
こんにちは
NBLA講師のホリコンこと堀内智彦です。
さて、企業の人件費(賃金)を分析する場合に、以前に述べたような、「賃金水準」で比較する方法があります。
これは、ある会社が
①同業者の平均値と比較して高いか?安いか?
②同業者でも、同規模(年商とか従業員数など)の会社の平均値と比較して高いか?安いか?
③あるいは他業種の平均値と比較して高いか?安いか?
という年収をベースにした絶対比較と言えます。しかし全く同じ規模の会社でも、都内のような家賃が高いところと地方都市で、それほどでもないところがあるので、物価指数などで修正することも必要だと思います。
また、同じ従業員数でも、年齢構成の平均値が高い会社と、平均年齢が若い会社では当然違ってきます。式で言うと
「賃金(人件費)水準=人件費/人数」
この式の意味は、賃金(人件費)の平均値ということです。
つまり世間並みか?それ以上か?ってことですね。
つぎなる比較は、「労働生産性」での比較となります。
こちらのほうが「経営的には問題」になりやすいです。
「労働生産性=付加価値/人数」で計算されます。
この意味は、ひとりあたりが、付加価値をどれだけ稼いだか?という指標です。
そして、人件費が相対的に高いか低いかは、さらに「人件費投資効率」(筆者の造語)で決まります。
「人件費投資効率=付加価値/人件費」で計算するのですが、この式の
意味は、会社からみて人件費を1円投資して、何円の付加価値を稼いだか?
という指標です。
筆者の経験では、これが2以上が黒字体質、2未満が赤字体質という感じです。つまり「人件費の2倍以上稼がないと利益が出ない!」
良く、「俺は自分の給料分稼いでいるからこれ以上会社に奉仕しない!」って豪語する方がいますが、少なくとも経営上はその発言は間違いです。
すくなくとも自分の給料の2~3倍稼がないと会社は成り立ちません。
だって、会社は人件費以外に、事務所の家賃とか交通費とかリース代とか水道光熱費を負担しており、それら「物件費」は企業によって違いますが、だいたい人件費と同額ありますから、「付加価値=人件費+物件費+利益」すなわち「付加価値=人件費×2倍+α」というわけです。
「付加価値」は、簡単にいうと売上から仕入(ひも付きの費用)を引いた金額で、その会社が産み出した値打ち(付加価値)という意味です。別名限界利益ともいいます。
地方公共団体の場合は、建前上非営利ですので、付加価値をどのように算定するか難しいのですが、なぜ難しいかというと、「付加価値(限界利益)=売上-変動費」なのですが、変動費と固定費をどのようにとらえるか?-ちょっと考えて見ます。