夜明け前。 -523ページ目

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i-potの曲を更新したい。大声で歌を歌いたい。

記憶がなくなる程朝まで飲み明かしたい。何もせずにただひたすら眠りたい。

沢山の景色を写真に収めたい。行った事のない土地で暮らしたい。いや、旅行でいいや。

なんて考えたらきりがないし、叶う事と叶わない事を見極めてしまって

僕は、そんな自分の妄想に時々吐き気がする。

エレベーターの中で物凄く綺麗な夕陽を見た僕は

なんてちっぽけな人間なんだと思い思わず君にメールを送った。



「会いたい」



一言だけのメールを送って、君からの返事をただじっと待つ。






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山崎まさよし

8月のクリスマス (通常盤)



雨がしっとり降る日曜日に僕はしっとりした曲を聴くのが好きだ。

そしてゆっくり本を読み、上手い珈琲を飲む

時間に追われる事もなく誰かに会うわけでもない日曜日

今日1日だけ僕はこの世界から身を潜めて一人で過ごす。

誰にも邪魔なんかさせないように携帯電話さえもオフにして

僕は現実から少しだけ遠くにいるような気がした。





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下北沢から帰る満員電車の中で赤ちゃんを見つけた。

赤ちゃんは母親に抱かれてご機嫌の様子で僕と目を合わせるとにっこりと微笑んだ。

思わず僕もにっこり微笑み返すと、赤ちゃんはキャッキャと声を出して笑っていた。

そして僕の横に立っていたお姉さんの方を見て赤ちゃん独特の言葉で何か話しかけていた。

横のお姉さんも、にっこり微笑む。こんな風に赤ちゃんの周りの僕たちは自然と暖かい気分に包まれたのだ。見ず知らずの人達が揃って赤ちゃんを見つめながら微笑む光景を、

僕は一人音楽を聴きながら今日という1日を振り返りながら静かに見つめていた。

今日は良い日だった。