夜明け前。 -367ページ目

0815







満月







君が指を差した方向を見ると、そこには綺麗な満月が浮かんでいた。

もう二度と、あんなに綺麗な月は見れないんじゃないかな。と、思ったら目頭が熱くなった。

真っ直ぐ進む君の背中を横目に僕は、カフェに入り、君が来るのを待ったっけ。

このカフェも、二度と来ないかもしれないな。なんて思いながら、僕は本を読まずに店内を、

眼に焼き付けたっけ。一分、一秒が物凄く長くて、珈琲も煙草も、味がわからなかった。

君から連絡が来て外に出ると、君が運転する車に乗りこんだ。

何もかもが初めてで、なんだか物凄くどきどきしたっけな。


車を運転する横顔も、見慣れない服装も、リラックスした表情も、全て君だった。

勝ち誇るような話し方も、おどけた口調も、全て君だった。


何も決めずに、ただただ車を走らせて、夜の街に僕らは溶け込んでいった。

そして、朝が来るのを物凄く惜しむように僕らは抱き合った。

何度も、何度も抱き合って、疲れ果てて眠ったね。





今夜は何故かあの満月の日を、想い出す。









0814





猫







君が少しでも静かに眠れるように。

僕が魔法をかけてあげるよ。








0813




隣り合わせ






夜が近づいてくる。

暗くて、物悲しい夜が。

切ない想いを抱え、思考回路全快の君は

今夜はどう過ごすんだい。