1607 |   夜明け前。

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真黒な猫が飼いたいって想っている。

だけど、今家には一匹我儘女王がいるので、きっと無理だ。

真黒な猫が欲しくて、ぼんやり自由が丘を散歩してたら、

真黒な猫の物凄く素敵なぬいぐるみを発見してしまったんだ。

ぬいぐるみなんか興味はないけど、眼が合ってしまったんだ、黒猫と

「あたしを、連れてってくんないの?あなたが、良いわ。」って呟いたから

想わず手にとって、購入してしまったんだ。

今は、PC前の棚に座ってる。じっと僕を見つめて、時々

一緒に寝てあげても良いわよ。欲しいんでしょ?あたしを。

なんて、言いやがる。でも、僕はそんな趣味はないので、黙っていると

彼女は、ふーん。そう。って。またぼんやり僕を見つめる。









  夜明け前。