01412
からっぽな、脳みそ。小さな痛み。
薄らいでいく記憶が沢山あって、僕の記憶力ってそんなもんだなって想うと、どれだけの出来事や、どれだけの景色を僕は記憶して置くことが出来るんだろう。と、ふと想う。テレビだったか本だったか、ああ、それも忘れてしまったけれど人間の記憶についての事があったっけ。例えば30年生きてきた人間が30年の記憶を全部覚えてる事って、出来ないって。忘れなくちゃ人は前には進めないし、生きては行けないんだって、確かそんな事、言ってたっけ。痛みや苦しみを覚えてちゃ、生きて行けない。っていうような事。僕の脳みその中でも色々な記憶が奥に、奥に追いやられてそしては消えてしまっているんだろうな。自分でも、気がつかないうちに。曖昧になってしまった僕の記憶はやがてどこかに行ってしまう。なんて想ったら少しだけ寂しい気分になってしまう。だから人は、写真を撮るのかもしれない。少しでも、記憶を引き伸ばす為に。あぁ、心に残るような、ずしんと想いそんな出来事と出逢いたい。例えばそれが、僕を悲しませるような出来事だったとしても、だ。このからっぽな脳みそを、何かで埋め尽くしてしまいたい。今の僕には夢中になれるものが、ないのかもしれない。何か、探さなくちゃ。僕が欲しているもの、を。何を欲してるのかさえも、わからないけれど、探さなくちゃ。なんだか、息苦しくなっちゃうよ。