「このところ0点の試合ばっかり…」
ファンのつぶやきが突く問題点とは
プロ野球の長いシーズンも、折り返し点を過ぎた。
このブログでも何度か紹介した、岡山県倉敷市在住の熱烈な阪神ファンのご夫婦だが、今年は例年になくボヤキが多い。
本拠開幕となった4月2日(京セラドーム)のDeNA戦以来、おふたりが観戦したタイガースのホームゲームは11試合。観戦試合の成績は、いまのところ6勝5敗だそうだ。
チーム自体、5割をなんとか超えたあたりで勝ったり負けたりを繰り返している状態なので、それをそのまま反映したような数字である。
従って、ボヤキのポイントは勝敗よりもとにかくその内容にある。6勝5敗のうち、1-0での勝利が2試合、0-1での敗戦が2試合。なんと11試合中4試合も両チーム合わせて1点しか得点シーンのない試合を、岡山からふたり、わざわざ泊りがけで出て来て、拍手をする機会もないまま帰って行く。その虚しさを思えば、繰り返されるボヤキを責める気にはなれない。
ただ、毎朝デイリースポーツを読んでいると、今年はやたら一方のチームが完封負けを喫するケースが多い。決してタイガースだけの傾向ではなさそうなのだ。セ・リーグの首位を走る広島ですら、7月5日に中日に0-2で敗れ、今季14試合目という完封負けを記録している。
今シーズン、7月4日時点でのセ、パ両リーグの成績を調べてみると、投手がよく頑張っているのか、打つ方がふがいないのか、投高打低の傾向はハッキリしている。
例えばセ・リーグでチーム打率の最高はDeNAの.250、最低は阪神の.222。パ・リーグの最高は.261、最低は西武の.204となる。
同じくホームラン数はセ・リーグのトップがDeNAの46本、少ないのは広島、中日の31本。パ・リーグではソフトバンクの51本が最も多く、一番少ないオリックスはわずか28本しか打てていない。
この傾向は今年になって急に現れたものではない。昨年の12球団のチーム打率は.252~.230の間に集中していて、ホームラン数はセの平均が107本、パが101本。
原因は投手のレベルアップにあるのか、とにかくプロ野球の打者が昔に比べて打てなくなっていることは間違いない。点取りゲームと言われてきた野球自体が変わろうとしているのだろうか。