苦肉のエース大迫スタメン外し
次節の鹿島戦が正念場
首位町田を圧倒しながら痛恨のドロー
6月26日はJリーグ全38節中の第20節ということで後半戦のスタート。
ヴィッセル神戸にとって、勝ち点6差で追う首位町田とのいきなりの大一番となった。
連覇を狙うヴィッセル神戸の前半戦の成績は10勝6敗3分けで勝ち点は33。一方の首位町田は12勝4敗3分け、勝ち点39。初昇格のJ1に旋風を巻き起こしている。
ここまでのヴィッセル神戸の成績の流れは。
〇●〇△〇△●〇〇●〇〇〇〇●●△〇●
というわけで最近5試合に限ると1勝3敗1分け、試合内容も停滞気味の中で迎える後半戦ということになる。
本拠地のノエビアスタジアム神戸では数年前からスマートスタジアム構想の一環として、チケット、物販すべてキャッシュレスを導入している。入場はスマホ画面のQRチケットをセンサーにかざすだけ。
スポンサー、関係者の観戦エリアであるプレミアム・ソシオ・クラブも受付でセンサーでのチェックを受けて入場する。
サービスのタパス風の紙小皿をこれも紙製のお盆に乗せ、手にはフリーの生ビールのコップを持ってシートに座った。
イライラをなだめてくれるおつまみとビール
試合開始の午後7時までにはまだ30分以上あったが、スタンドにはすでに大勢のファンが詰めかけていた。その昔、空席ばかりが目立ったのがウソのように、最近ではこれが当たり前の光景になった(この日の観客は1万6517人)。
ピッチでは両チームの試合前の練習が佳境を迎えている。ひと目見ただけで異変に気がついた。ヴィッセル神戸の大エース、大迫勇也が控え組のグループで体を動かしている。
大迫といえば現在のチームの絶対エース。昨シーズンは22得点を挙げ、得点王とリーグのMVPに輝いた。町田との大一番にあえてその大迫をベンチスタートさせる。波に乗れないチームの現状を垣間見た思いになった。
確かに昨シーズンは神がかったそのゴールを何度となく目撃した。今季はそれが嘘のようにここまで4得点。当然チャンスにはからむが、ゴールを決め切れずに頭を抱える姿ばかりが目立っている。
30日には鹿島を本拠に迎え撃つ
結局、大迫は後半19分に投入され、すぐにスタンドを沸かせるシュートを打つ場面があったが決め切れず、試合は0-0のスコアレスドローに終わった。シュート数は町田の3本に対して神戸は13本。試合内容では圧倒していながら勝ち切れない。勝ち点1ずつを分け合ったわけだが、チームの置かれている状況を考えると、神戸は勝たなければならない試合をものにできず、町田は上々のドローを手にしたということになる。明暗はくっきり分かれた。
6月30日には同じ会場に2位の鹿島を迎え撃つ。去年の12月、神戸中が沸き立ったヴィッセル初戴冠の日の興奮が忘れられず、再びスタジアムに足を運ぶ