「日々の疑問」シリーズ 第2弾
前回、第1弾では
労働者災害補償保険法
「会社で禁止のマイカー通勤。 従業員が交通事故の場合、労災にならない?」でした。
今回のテーマは
健康保険法
「普段、病院で使う健康保険。
接骨院・整骨院にかかるときは、対象となる?」です。
健康保険法とは
第一条「この法律は、労働者又はその被扶養者の業務災害以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行い、~
」とあり
仕事中や通勤中ではない、ケガや病気に対して
一部の自己負担で医療を受けられる制度です。
針・灸(きゅう)、マッサージ、接骨院・整骨院などで
「各種健康保険、使えます」という看板を
見たことがある方も多いと思います。
では
全てにおいて、健康保険の対象となるのでしょうか?
結論としては
「健康保険の対象となるには、とても複雑な条件に適用
しなくてはなりません」
【針・灸(きゅう)】
施術者:
「はり師」「きゅう師」の国家資格をもった人
対象となる病気:
「神経痛」「リウマチ」「頸腕症候群」(首、肩、腕の筋肉や
靭帯の痛み、しびれなど)「五十肩」「腰痛症」
「頸椎捻挫後遺症(むち打ち症)」の6疾患
※「なんとなくだるい」「肩こりがひどい」といった症状で
治療を受けても、健康保険の対象にはならない。
医師の同意:
事前に、同意書や診断書が必要
健康保険の適用:
病院で治療を受けている場合、併用できない。
適用期間:
原則3ヶ月。
それを超える場合は、改めて医師の同意(口頭でも可)を
得なければならない。
医療費の支払い:
患者がいったん全額を支払う。
そして、医師の同意書や領収書などを添付した「療養費支給
申請書」をあとから自分で健康保険に申請し、7割分を払い
戻してもらう。
【マッサージ】
施術者:
「あんまマッサージ師」の国家資格をもった人
対象となる病気:
「関節拘縮」「筋麻痺」の2症状(骨折や手術後の障害、脳血管障害の後遺症など)
※「単なる肩こり」「腰痛」「疲労」などを理由にマッサージを
受けても、健康保険の対象にはならない。
医師の同意:
事前に、同意書や診断書が必要
健康保険の適用:
病院で治療を受けている最中でも、主治医の同意があれば
併用できる。
適用期間:
原則3ヶ月。
それを超える場合は、改めて医師の同意(口頭でも可)を
得なければならない。
医療費の支払い:
患者がいったん全額を支払う。
そして、医師の同意書や領収書などを添付した「療養費支給
申請書」をあとから自分で健康保険に申請し、7割分を払い
戻してもらう。
【接骨院・整骨院】
施術者:
「柔道整復師」の国家資格をもった人
対象となる病気:
「骨折」「不全骨折(骨のひび)」「脱臼」「打撲」「捻挫」の5つの怪我
※「筋肉疲労」「腰痛」といった症状で治療を受けても
健康保険の対象にはならない。
医師の同意:
必要なし。
ただし、「骨折」「ひび」「脱臼」の治療については
緊急時を除いて医師の同意が必要。
健康保険の適用:
病院で治療を受けている場合、併用できない。
医療費の支払い:
病院と同じように掛かった医療費の3割を
負担するだけでよい。
原因があいまいな利用には
健康保険から問い合わせが来ることがあります。
整骨院・接骨院は
見かけ上は、病院と同様に3割負担で利用できるので
本来なら健康保険の対象にならないようなケースでも保険請求を
行う患者や治療院もあり、一部で問題となっているためです。
一部の健康保険では
整骨院・接骨院を利用者に対して電話をかけて
「どのような理由で治療を受けたのか」などを問い合わせる
こともあります。
不適切な利用の場合は、その費用は払わないこともあります。
接骨院・整骨院などにかかる前に
医師や健康保険の担当者に
健康保険の対象として適用されるかどうか
必ず確認しましょう。
また
健康保険が適用されるか、条件がとても分かりにくいため
患者も医療者も、法令順守した正しい使い方ができていません。
システムを分かりやすく整備し
医師や患者、医療者にきちんと周知すれば
針・灸(きゅう)、マッサージ、接骨院・整骨院なども
利用しやすくなるのではないでしょうか。



