ンスターを退治して、村に完全な平和を彼がもたらしたとしても「今更遅すぎる」と文句をつけられるだけであった。
村長としても、依頼した報酬を払う、というだけでも破格の待遇だと思っている。
何より、皆から愛される彼女を、少年が危険な戦いに巻き込んだことを、村長だけでなく村人全員が憤っていた。
「そんな――」
なぜ、と口にこそだすが、頭の良い彼女が村人の心中をすぐに理解できないはずは無く、結局、少女はただ、理解したくなかっただけであった。
だが、少年が深く頭を下げて謝罪する姿を見て
「今までありがとう、さようなら」www.yjzb66.com
と、悲しげな顔で言った少年の言葉が耳に届いた瞬間、少女の世界は反転した。
自分と彼を祝福する、これまで育った愛すべき村は、少年の心を傷つける、モンスターよりも許しがたい敵となった。
「許さない――」
最初に、父である村長の首を断った。
次に、婚約者だとかワケの分からないことを名乗る男の腹を裂いた。
後は、村人の姿をした‘モンスター’を視界に入るだけ辻斬った。
「絶対に許さない!!」
少年の魔法によって強化された大鉈は、これまで多くのモンスターを斬り、ついにはそのボスまでも屠ったことにより、僅かながらも魔力を帯び、並みの剣を超える威力を発揮する。
魔剣と化した大鉈を使いこなし、激情に駆られて人を斬ることに一切躊躇しない彼女を止められるものなど、この村には存在しなかった。
少女は目に付く限りの人を悉く惨殺した。アグ 激安
後に残ったのは、あまりに突然の惨劇に腰を抜かして動けない少年、凄惨な笑みを浮かべる血塗れの少女だけとなった。
「ど、どうして、こんな……」
地べたに座り込んだまま愛用の杖を握り締め、少女へと震えるような声をかける。
「どうして?決まっているでしょう――」
少女は、皆を魅了した愛らしい笑顔で答えた。koolaburra
「貴方を愛しているからよ」
かくして、愛と憎しみの念が篭る呪いの大鉈は誕生した。
少女にとって、守るべき世界は自分と少年の二人きり、それ以外は全て敵対者であり、人もモンスターも区別は無いが故に、無差別攻撃の呪いが宿るのだ。
「――っていう超ヤバい経緯がある鉈なんだって、コレ」
ゴブリンから鹵獲した呪いの武器である大鉈。
道具店での鑑定結果が出たので、こんなあんまり知りたくなかった血なまぐさい異世界昔話を知ることとなったのだ。
というか、鑑定ってそんな呪いが生まれる経緯まで判明するも