CODE46 | ナイト・オン・ザ・プラネット

CODE46

CODE46 近未来の世界。そこは普通の暮らしを送る「中の世界」と法などを破り追放された「外の世界」が出来ている。その世界の行き来は、通行および滞在許可証「パペル」が必要だった。主人公の捜査官は、パペルの偽造事件を追い、上海へ赴く・・・

近未来物で「ガタカ」に近いけど、内容はラブストーリー。犯人である女性に何か引かれるものを感じ、そのまま関係をもつが、そこは今とは違う管理社会。巧妙に引き離されていく。

世界設定は、法律で完全管理された「中」と法を犯したりして中に入れない者が住む「外」がある。移動には完全に時間管理されたビザのような「パペル」が必要。少子化対策か、生殖が弱ったのかクローンも普通になっている。法を犯すと意識的で無ければ記憶の操作までされる。
風景は、今あるものをそのまま使用していてそれで未来的。「マイノリティー・リポート」や「アイ・ロボット」など最近は、未来的な風景や物に現代のものを巧みにとけ込ませてリアルな近未来を創造しているが、今作はCG、セットなしで高層建造物が密集する「中」と砂漠が広がる「外」の風景を表現している。室内も最低限、鍵やゲートのセンサー類だけのようだ。
全体的に気だるい、よどんだ空気が流れているよう。

捜査官役のティム・ロビンスいかにも真面目で家庭を大事にしている父親の雰囲気が似合っている。犯人役のサマンサ・モートンはある過去を持ち、奇妙なな夢に悩まされる女性を演じているが、彼女のもつ雰囲気-普通にかわいいというか、無色透明な感じは「マイノリティー・リポート」のプリコグ役同様、少し現実味の少ない曖昧な近未来世界にとけ込んでいる。

未来世界を感じさせるための間なのだろうか、主人公の心中の動きを表現するための間なのだろうか、少し長く感じるシーンがある。また、話の流れ上とはいえ、少し設定に無理があるかな?というところもあるので、評価は賛否両論あると思う。ただ、ラブストーリーとして、人の想いとか、つながりとか、本能的な部分を巧く描けてるし、近未来の基本設定はアリだし、主役の2人はいつも通りのいい雰囲気を出しているので、見る人次第の作品かな。

05.01.04 映画館

オリジナルサイト
http://www.code46.net/