ここ数回、真田丸、大坂の陣の感想。

 

やりたいことは分からなくもない。絶望に追い込まれつつある人間がどうあがいて、状況を打開しようとするか、それを描きたいのだとは思うが...

 

だから、全ての史実を歪めるのも可なのかもしれません。フィクションとして考えれば、いいのだから。

 

しかしながら、心理描写が余りにも稚拙に感じるのが残念。今日の回の後半はまるで昔の学園ドラマのようで、余りに薄っぺらく感じてしまった。

 

現実は果たしてどうだったのでしょうね?

 

大坂方は最初から好戦的ではなかったろう。徳川に戦の場に引きずり出されたというのが本当のところではないだろうか?(方広寺の梵鐘の銘の一件から大坂の陣までの流れを見ると、徳川がいかに豊臣方を戦に引きずり出そうとしたかがよくわかる)

 

だから最初の籠城戦で豊臣方が和睦に傾いたのは当然の流れであろう。

 

カルバリン砲の玉は淀の方の近くには落ちなかったと思う。

少し考えると奇跡に近いことが起きない限り、無理なことがわかる。

 

射程6キロと言え、有効射程は1500メートルほど。ということは、ある程度着弾点を絞って打つとすると、着弾点から1000メートル程のところ、しかも、城より高いところから打たなくてはならなくなる。そんな場所は城の南面しか無いが、ここから撃っても城の中枢には届かないだろう。おまけに城方から直ぐに反撃を受ける。

 

恐らくは、海上の船の上から砲撃したというのが、一番妥当ではないだろうか?そして、その内の数発がたまたま城の中枢近くに落ち、大坂方が一気に和睦に傾いたというのが流れではなかろうか?

 

「大坂は女の城」

 

女が和睦交渉を行うことはなかったにしても、淀の方の意向がかなり反映したことだろう。

 

当然、身分の低い幸村の出る幕などなかっただろう。

 

そう考えると、幸村で大河をやるには本当に無理がある。主役ではなく、脇役だからだ。

 

それを考えれば、色々あるが、真田丸は頑張っているのだと思う。

 

…ただ、最終回が非常に気になるが…