
とある高校生から、
『JAGUAR BEAT 』って、
どう観たら良いんでしょう?
というご質問から始まった、今回の投稿……
あくまでも、
あさじの解釈でございます。
真意の程は、
齋藤吉正を締め上げて
白状させるしかありませんので、
どうかご理解の上で、
お楽しみ下さいますよう、
お願い申し上げます。
まずは、
パンフレットなどから、
キーワードを探してみましょう。
ジャガー以外のキーワードは、
・宇宙空間を旅するクリスタルバード
・マーリン=魔法使い あるいは 悪魔
・クピド=恋のキューピッド
・涙
・バッファロー
・マシーンガール
・クラブ(カジノ)
・敵国の少女 などなど
歌詞には、
・欲望
・ブラックシーズン
・コズミックショータイム などなど
中詰めは、
アステカの神話を
モチーフにしているということだし、
ギリシャ神話の、
ナルキッソスや女神アフロディーテも
登場する。
マシーンガール=機械仕掛けの少女とか、
カジノというキーワードを聞けば、
オペラが好きな人なら、
それはホフマン物語
そう、
今回の齋藤吉正は、
神話やオペラのホフマン物語を材料に、
何かを企んでいるんです。
で、開演5分前。
別緞帳に描かれたクリスタルバードは、
見たまま不死鳥ですよね。
別名『火の鳥』
命が終わる時に燃え尽き、
その炎の中から再び誕生する
不死の鳥。
クリスタル=透明=目に見えない
永遠の時間の流れ… という象徴です。
生命を持つものは、
その『永遠』を手に入れようとする。
それが欲望ですね。
このショーの根底にあるのは、
『永遠』と『欲望』
だと思ってください。
さて幕開き。
激しいビートに乗って爆踊りしているのは、
暁マーリン……暁悪魔と呼びましょうか?(笑)
暁悪魔は、
クリスタを=永遠を手に入れようと、
彼女を誘惑します。
初めての女性=イブを誘惑したのは
蛇でしたよね?
暁の月組最後の役は『大蛇丸』
齋藤の企みですね(笑)
とにかく
暁悪魔は、人を誘惑しようとするんです(笑)
幕開きで爆踊りしているのも、
観客の皆さんを、
誘惑してやる!
という意味なんでしょう。
暁悪魔は、
なかなかクリスタを
誘惑することができません。
何しろ彼女は『時の流れ』
普通の恋愛感情は持っていません。
業を煮やした暁悪魔は、
クリスタの片翼を奪って去って行きます。
悲しみにくれるクリスタ……
小桜クピドが魔法をかけると、
その涙からジャガーが誕生します。
ジャガーって何でしょう?
古い私が『ジャガー』と聞けば、
そりゃ、バロック千一夜だ!
と答えます。(どんだけ『バロック千一夜』が好きなんや! というご批判は、また別口で)
『バロック千一夜』は、
草野 旦 作演出の1995年 雪組のショー。
実は
このショーの最後のフィナーレナンバーが、
『G線上のアリア』なんです。
知り合いに、
『ジャガーと星と聞けば?』
『そりゃ、ジャガー星のジャガーさん』
ジャガーさんは千葉だから、
東海大附属浦安高等学校出身の礼 真琴とは、
とりあえず関係がありそうだ……
が、多分違う(笑)
すると、アニメ好きの人から
聖闘士星矢の映画に、
『オリオン星座のジャガー』という
キャラクターがいるとのこと。
オリオン座と言えば、
小学生でも知っている冬の星座。
その後を追うように登ってくるのが、
牡牛座です。
そして、牡牛座の目に当たる星が、
アルデバラン=追うものという名の星です。
アルデバランは赤い星……
なるほど、
それで幕開きの瀬央さんの衣装は、
赤いのか~ などと思ったりする(笑)
バッファローは水牛のことです。
水牛は、
インドの神話だと悪魔や悪魔の使いと
されています。
ここでの瀬央バッファローは、
競ったり争ったり、
闘うことを止められない
阿修羅のような
存在だと考えれば良いでしょう。
(インド文化圏では、悪魔=全部阿修羅なんです)
恋の小桜クピドの魔法で、
爆誕したジャガー礼 真琴。
とにかく何でも恋してしまう、
子供みたいなジャガーです。
それを、正しい道に導こうとするのが、
小桜クピドです。
クリスタは、
片翼を取り戻そうと、探索の旅に出ます。
ジャガーは、
目の前に現れたクリスタに恋して、
彼女の後を追いかけます。
それを見た瀬央バッファロー。
ジャガーに負けてはならない!と、
さらにジャガーの後を追って行く……
これがオープニングのストーリーです。
ジャガーが追いかけて行く後ろを、
ピヨピヨついて行くのが、
幸せの青い鳥=ジャングルバードたちです。
そのバードたちのラインダンス。
次の場面は、クラブ(カジノ)ですね。
『なんでカジノ? 』
それは、ホフマン物語だから。
詳しく『ホフマン物語』が知りたい人は、
Wikipediaでも御覧ください。
簡単に言えば、
クラブやカジノなんて、
欲望の塊みたいな場所でしょう(笑)
トランプに因んで、
『不思議の国のアリス』
を思わせる衣装が、可愛い場面です。
暁悪魔から奪った羽根を、
瀬央バッファローが持って現れます。
『俺が勝った~!』って感じですね。
それを見つけたクリスタが、
羽根を賭けるポーカー勝負を、
バッファローに挑みます。
結果、
クリスタはロイヤルストレートフラッシュ
(ポーカーで一番強い役)で、
バッファローに勝ち、羽根を取り返します。
しかし、喜びも束の間……
再び、
暁悪魔が現れて、
手下のライオン(碧海さりお)に
翼を奪われます。
今度の暁悪魔は、
スリルとか危険を喜ぶ世界に、
人々を誘惑しようとしています。
それがサーカスの場面です。
天華えまが女豹になっている場面ですね。
クリスタを探して迷い込んだジャガーが、
スリルという誘惑に惑わされます。
綱渡りの少女が持っている羽根が、
暁悪魔の魔法で、
クリスタの羽根に見える……
小桜クピドが、
♪その子は人間じゃない、
あなたが探している羽根じゃない、
それは偽物よ~♪
と、ジャガーに歌いますが、
誘惑されているジャガーは気づきません。
ジャガーが少女を抱きしめようとすると、
急に少女の動きがおかしくなって、
最後は壊れてしまいます。
魔力で少女に見えていたのは、
実は人形だったんです。
詩ちづる が、ガシャン!って効果音で、
バッタリ倒れるところですね。
偽物の羽根を手に取りながら、
真実の愛はどうすれば手に入るのか?
とジャガーが歌うのが、
銀橋でのバラードです。
次が中詰め。
ジャガーのガオォ~!と吠える声がします。
クリスタを追うジャガーのお話しは、
少し休憩して、
中詰めは、コズミック=宇宙のお話し。
星が誕生する=『時間』が誕生する瞬間を、
アステカの神話を材料にして、
お見せしましょう~♪
という齋藤の企みです(笑)
クリスタ=永遠の時間が、
封印されてしまっているのを、
神々が力を合わせて、
動かそうとしているんですね。
言わば、
齋藤流 ビッグバン
のお話し。
途中で、
ガラスが割れるような音がするのは、
クリスタが閉じ込められた
鏡を=ブラックホールを、
神々が協力して破壊したからなんです。
閉じ込められていた鏡が割れ、
太陽が登り始めます。
礼は、その太陽の象徴として登場します。
新しい太陽、新しい星の誕生を祝う
星と神々の中詰めです。
再び、クリスタの羽根の話に戻ります。
本物の羽根を手にした暁悪魔……
実は、
あらゆるものから愛されることを
運命付けられたナルキッソスでした。
そのナルキッソスに恋をしたのが
女神アフロディーテ=有沙瞳です。
ナルキッソス=ナルシスを象徴する
水仙を手にして現れます。
ところが、
ナルキッソスは自分によく似た
美青年のアメイニアス=極美 慎を
愛してしまいます。
愛を踏みにじられた
アフロディーテは
『そんなに永遠の愛が欲しいなら』と
呪いをかけて、2人を石にしてしまいます。
ナルキッソスとアメイニアスの2人は、
近くにいても、石になって動けないので、
手さえ触れることが出来ません。
永遠に愛しながら、呪われ続ける……
それを見て、高笑いするアフロディーテ……
暁と極美が固まって、セリ下がります。
持ち主がいなくなった羽根は、
宇宙空間を漂い、
やがてジャガーの手元に。
コマンドーの姿になったジャガーが、
羽根に花束を添えて、
セリ上がりで登場します。
ジャガーは、
愛する彼女に会う約束のために、
兵舎から脱走します。
軍からの脱走は、極刑が免れない重罪です。
当然、
ジャガーを許さない軍=バッファローは、
ジャガーを逮捕しようと追跡します。
平和の象徴 鳩の羽ばたく音が聴こえます。
ここは、どうやら病院のようです。
片翼の飾りがついた車椅子に、
クリスタは乗っています。
彼女は、足が悪くて歩けません。
衣装を見ると、
アオザイのような感じなので、
おそらくベトナムの少女なんでしょう。
ジャガーが救ったのか、
たまたま戦場で知り合ったのか、
それは判りませんが、
2人は愛し合っているようです。
ジャガーは命懸けで、
彼女との約束を果たすために、
脱走したんです。
約束のために現れたジャガーを見て、
少女は喜びます。
それを見た小桜クピドが魔法で、
少女の足を治し、
2人は愛を確かめあいます。
そこへ、
ジャガーを発見した
バッファローたち軍が現れ、
ジャガーを連行しようとします。
愛する自由を奪われることに、
歯向かうジャガー。
ついに射殺されようとした瞬間、
少女が走り出て、
銃弾の前に立ち塞がります。
少女が立てないままなら、
ジャガーが殺されていたでしょう。
真実の愛とは、
自分が犠牲となっても構わないくらい、
相手を思うことだと、ジャガーは知ります。
涙を見た小桜クピドは、再び魔法をかけます。
真実の愛を知ったジャガーは、
翼たちに導かれ、
クリスタを追いかけて、天に昇って
星になります。
ジャガーは星となって、永遠に輝き続ける……
それがラストの、おでこをくっ付けたデュエットダンスです。
お話しは、ここで終わります。
その後は、極美から始まる、
タイトルにジャガーが入っている
曲のメドレーです。
フィナーレは、
中詰めの神話の舞台となった、
アステカ神話の国 メキシコの
カルナバルをイメージした衣装です。
あれは、
メキシコの『死者の祭り』という、
死と復活の祭り=永遠の時間を
祝うお祭りです。
いかがだったでしょうか?
念のため、
これは、あさじの独自の解釈です。
真意は、
いつか齋藤吉正に聞いてみて下さい(笑)
皆様の、ご鑑賞のつまみにでもなれば、
幸甚です。




























