いつも御覧頂きありがとうございます。


また、書き込みや直接メッセージも頂戴し、

心より感謝申し上げます。


以前にも申し上げました通り、

ネットという媒体の性質上、書き込んで

頂いた内容について、私から公開の場では

返答致しません。

どうぞ、悪しからず御了承下さい。


頂戴しました内容について、可能なものは

対応致しますので、どうぞご自由に、

メッセージも書き込みもなさって下さい。


さて、


頂戴したメッセージの中から

『ちょっと…… これは…… 』と思ったり、

考えたりすることについて書く

『ちょっと番外』のネタです。


まぁ本当に、私の知らないことを色々

教えて頂けるので、楽しく、嬉しい限り

なのですが、頂戴した内容について

全部を書く訳には行きませんので、

最近『?』と思ったことについて申し上げようかと存じます。


それは

『週刊文春の記事』について。


頂いたメッセージの内容をまとめてみますと、


①『すみれコード』など、歌劇団はなぜ

今の時代でも、秘密主義なのか?

②週刊誌にスクープ扱いされるくらいなら、

どうしてコロナ感染者の公表をしないのか?

③劇団が『陽性になっても、親にも言うな』

と口止めしているのは問題なのではないか?


と、いう内容でした。


私が最初に『?』と感じたのは、

『どうして週刊誌に合わせて、情報をオープンにしなければならないのか?』ということでした。


秘密主義だとか隠蔽体質とか、

まぁ何とでも言えるでしょうが、

ハッキリ言ってそれは

『あなたが知らないだけ』

のことで、秘密でも隠蔽でも無いでしょう。


まず、どうしてあなたに

『知る権利』があるのでしょうか?


おそらく、ほとんどの方は

ファンだからに決まってるだろ!

と、仰るでしょうね(笑)


でもね、『ファンだから』って理由で、

許されることなんて、

何一つ無いんです。


だって生徒の個人情報ですから。


元々『すみれコード』というものは、

生徒のプライバシー守るために考え出されたものなんですよ。

在団中は『妖精だから…… 』なんて理由じゃ

ありません。


週刊誌が実名を出して記事を書かないのは、

書かれた本人に訴訟を起こさせないため。

もし、記事に該当する人物が裁判に訴えれば、それは同時に、自分の名前を公表することになります。

記事の内容が事実無根のデタラメでも、

裁判となれば、想像を絶する時間と費用を

費やさなければなりません。

何年もかかって、例え裁判で記事の内容が

『デタラメだった』

と認められても、その被害を補うことは

ほぼ不可能です。


ですから、

イニシャルなどを使った『匂わせ』

記事を書かれた人は、ほとんどの場合

『無視』するか

『泣き寝入り』するしかない。


週刊誌なんてものは、そんなことを想定して

記事を書いているんですよ。

正義の味方でも何でもないんです。

むしろ

犯罪と紙一重と言って良いでしょう。


でも、他の芸能人は

        公表している人もいるじゃないか!


と、仰る方もいらっしゃるでしょう。

公表をするかどうかは、個人の自由ですから。


でもね、

ここは間違えてはいけません。

公表は義務ではありません。


もし、

今回の新型コロナが、

隔離を必要とする指定感染症でなかったら、

主演級が感染、発症して、

出演することが出来なくなっても、

おそらく、

日本中の多くの舞台が、代役を立てるなどの

対応をして、公演をしていたでしょう。


でも、宝塚や歌舞伎などの一部を除いて、

他のカンパニーで

代役を立てる』というのは、

とても難しいことなんですよ。

スケジュールの調整、稽古日数、衣装、

ポスターやパンフレットなどの差し替えに、

出演者のネームバリューの調整……  etc


それに興行の方法=主催者が劇場の場合も

あれば、興行会社や劇団、芸能事務所の場合

もあって、興行の責任を負う立場が

複雑だったりもします。


その上に、今回の新型コロナ感染症は、

感染、発症した人だけでなく、濃厚接触者も

隔離や行動制限が求められましたから、

代役を立てるレベルの問題では解決できなく

なりました。

それで次々に公演中止に追い込まれることに

なった……


本来なら説明は

新型コロナ感染予防のため、行政の指導

により、やむを得ず公演を中止致します

とだけに止めなければならないんですよ。

正常なら。


ところが、


マスコミに煽られて、

『誰が悪いんや? 』

『誰が感染したんや? 』

と、犯人探しをするようになってしまった。

これは、観客側の一方的な憤懣なのか、

それとも心配なのか、よく判りませんが…… 


興行する側からにしても

『この人が病気だから、中止します』と、

発表する方が本当は説明しやすい。

保険金や補償の対象になるかもしれません。


で、絶対にやってはいけない

一線を越えさせてしまった。


それは、

『感染して、ご免なさい』

『病気になって、ご迷惑をおかけしました』

などと、検査で陽性反応が出たことを

謝罪させたことです


まぁね、本当に行動の自粛も出来ず、

感染は自業自得と責められても仕方ない

人間性に問題がある自称芸能人もいましたが、

そんな『馬鹿』でも、病気を公表する義務は

ないんです。そんなことを責めても仕方ない。


しかし、


こういう『馬鹿』が、感染したことを

謝罪したために、

感染することがになってしまった。


病気になる原因は、人様々です。

好き好んで病気になる人は、いないでしょう。

どんな経緯や原因であっても、

病気になったことを責めたり、謝罪させては

駄目なんです。

これは個人の尊厳の問題です。


だから、

受け取る側も、こんな謝罪

決して許してはいけないし、

求めてもいけないんです。


新型コロナが騒がれ出した約2年前、

医療従事者や仕事柄から、不幸にも感染して

しまった人や、その家族が、いわれの無い

差別や誹謗中傷に晒されたことを、

都合良くコロッと忘れていますよね。


そして都合良く忘れられる身勝手な人たちが

『そう!

 不祥事じゃないんだから、

ドンドン公表すればいい!』

などと勘違いなことを平気で言いだす。


不祥事じゃないんだから、個人の情報を

ドンドン公表しろ! なんて、どんな理屈で

言えるんでしょうか?


私には、どう考えても理解出来ません。


『親にも言うな』と、

本当に劇団がそんな言い方をしたのか

判りませんが、もし仮に、簡易のPCR検査で

陽性反応が出て、それを劇団が本当に隠蔽するように指示なり強要しているのなら、

それこそ文春は、一大スクープで歌劇団を

糾弾すべきでしょう? 

どうしてしないのか?


また、


医療機関で陽性の検査結果が出た場合は、

即刻隔離で、親族に連絡されます。

これは法令で定められていることです。

あれだけ盛んに『入院先が見つからない! 』

と、報道されているのは、隔離が法令で

定められているからでしょう?

オミクロン株が主流の現在は、

自宅療養が基本。保健所から連絡も指導も

ありますから、外部と連絡が遮断されること

もないし、保護者の有無、生活の支援の有無

など、必ず確認されます。

第一に陽性と検査結果が出ても、

無症状や症状が軽い場合は、

保健所から、自宅療養で活動を自粛し、

濃厚接触者を増やさないように指示されます。


まさか、そんなことを、週刊文春の記者が

『知らない』はずはないでしょう?


因みに、


職務上で知った内容で、

誰かの不利益になることを、

また不当に利益を得る目的のために、

勝手に公表したり、第三者に話すこと

犯罪もしくは犯罪になる可能性

があります。

お医者さんとか弁護士とか、特定の職種の人

だけに、守秘義務がある訳ではありません。

一般人でも、自分以外の情報を、

いくら親であろうが親族であろうが、

勝手に話すことは許されません。


どうも週刊文春の記事は、

「宝塚はブラックである」

という偏見と悪意で、記事を編集している

ように感じられます。

どんな取材をしているのか知りませんが、

仮に歌劇団内部の人から聞き出したとしたら、

スクープどころか、犯罪行為です。


もし、その内部の人物が

情報を漏らしたことで処罰を受けたり、

解雇なんてことになったら、週刊文春は

その責任を取るのでしょうか?

きっと文春は逃げるでしょう。


私が、この記事の内容を書こうと思ったのは、理由があるんです。

週刊文春についてのメッセージを頂いた方が、高校生だということでした。

そんな年頃の学生が、週刊文春なんて週刊誌を読むことは滅多にないでしょうし、

まぁ、宝塚のファンだから、

『気になって読んだのかなぁ~』などと

不思議に思ったんです。

それで、私から質問したんですね。

『記事の内容は何でお知りになりましたか?』

と。

まるでアンケート調査のようですが(笑)


そのお返事が

『○○さんのブログに書いてありました』

ということだったんです。


うーん……  

そんな憶測を信じてしまったのか…… 


私は週刊誌も読まないし、他の方のブログも

あまり拝見しないものですから、

常のことなら、批評も非難もするつもりは

ありません。


が、


これは酷い。


週刊誌の対策のために、情報をオープンに

する意味が一体どこにあるのか?

こんな『野次馬の正義感』みたいな話を聞くと、本当に虫酸が走ります。


今どきに、

こんな質の悪いファンがいるなんて


舞台に立つことを夢見て、

夢を叶えて、

舞台に立つことを職業としている人が、

病気で舞台に立てなくなる。

そのショックや悔しさは、他人の私たちには、想像もできないものでしょう。


トップスターが倒れても、代役を立てて

公演を実施するのが基本の宝塚が、

全公演の中止や公演延期で休演すること自体、極めて異例です。


くだらない週刊誌に御教授願わなくても、

根拠のない憶測を御披露頂かなくても、

異常事態なのは判ります。


情報をオープンに!

劇団は体制を改善しろ!

などと声高に叫ぶ前に、

もう少し静かに、病に倒れている人たちに、

配慮できないものでしょうか?


病気の人がいれば、心配し、励まし、

快気すれば心から喜び、暖かく迎い入れる。


それが人として、

普通の感覚だと思うのですが、

皆さんは、どうお考えになりますか?