少しだけ涼しくなった夕暮れ時、団地のキッチンにはコトコトと豆を煮る音が響いています。私は、今日借りてきたWindowsの本を片手に、あかりの様子をそっと見守ります。
17:30 団地のキッチン:「お耳」とおしゃべり
お皿に盛り付けられた、ツヤツヤと赤く輝く「レッド・キドニー・ビーンズ」。あかりはスプーンですくい上げ、じっとそれを見つめています。
あかり: 「……Hello, red bean. Are you an ear?」
私(美咲):(手を止めて、驚きを隠しながら) 「……あら、あかり。お豆さんとお話ししてるの?」
あかり: 「うん。だって、きどにー(Kidney)ってお耳の形でしょ? あかりのナイショのお話、きいてくれるかなって」
私(美咲): 「きっと聞いてくれるわよ。なんてお話ししたの?」
あかり: 「"I’m hungry!"って言ったの。そうしたら、おまめさんが『Eat me!』って!」
そう言って、あかりはパクリとお豆を口に運びました。
あかり: 「んー! おいしい! ママ、おまめさん、あかりのお腹の中で『お歌』うたってるよ」
19:00 食後のちゃぶ台:確かな手応え
あかりが隣でビッグバードの絵本をめくりながら、「Yellow... Bird...」と呟いているのを聞きながら、私は家計簿の余白にペンを走らせます。
私(美咲):(独り言) 「教えたわけじゃないのに、自分で言葉を組み合わせてる……。英語が『お勉強』じゃなくて、お豆とお話しするための『生きた道具』になってるんだわ。子どもってすごいな。」
私(美咲): 「あかり、明日はそのお豆のパワーで、公園まで自転車の練習に行こうか。」
あかり: 「うん! "I can do it!"」