
からすみはボラなどの卵でつくる塩乾品で、古くからギリシャやエジプトに産し、わが国には承応年間に中国から長崎に伝来したといわれる。
当初は、ボラではなくサワラの卵巣を使っていた。
なんでも、少し黒っぽい色だったらしく、その形も唐墨に似ていたからこの名があるという。
現在のからすみはいかにも食欲をそそられそうなあめ色である。
長崎万屋町の魚屋、高野勇助は魚を商うかたわら、からすみ作りを得意としていたが、延宝3年には野母崎方面に赴いて、ボラのマコを塩潰けにした「からすみ」を作りだし、売り出したところ味が評判になった。
からすみを薄くスライスして、酒の肴にしてもよし、パスタと和えた「からすみの冷製パスタ」で食べても美味しい。
チーズに似た食感が最高に美味しい長崎名物のひとつだ。
形が悪かったり、崩れたものは商品価値が激減し、格安で販売されている。
味に変わりはないので、贈答品でなければ、お徳である。