放射線治療は基本的に毎日ある。

そして仕事もほぼ毎日ある。

悩んでもどうにもならない時は、私はすぐに相談するようにしている。早速店長に相談した。放射線治療がスタートしたこと、病院へは朝しかいけないこと、仕事は体調も含め子供のこともあるので夕方で帰りたい、胸の内を全て打ち明けた。こんなわがままを全てを受け入れてくれた。シフトは11時からにしてくれて病院へ行ってから働くことを提案してくれた。その寛大さには未だに頭が上がらない。

その頃【癌になっても働く時代へ】。そのようなCMがあったと思う。しかし現実はそう上手くはいかないことが多いのではないのだろうか。就業していても病気であれば使いものにならないと言われ、何か理由をつけて辞職に追い込む企業もある。また通院や副作用によって上手く身体が動かないが、やはり無理をしながら働いている人の方が多いと思う。それ以上に医療費は膨大でその費用は保険だけではまかないきれない。別に私が怒っても何も変わらないのだが、そのようなことを軽々しくメディアで流すことは本当に苛立った。これはなった人にしかわからない。その上色々なパターンがある。もちろん私が未知の部分もあるだろう。私はたまたま運が良かっただけで、日本社会の核部分にいる人はそこまで理解しているのだろうか。

この頃から、少しずつ社会に働きかけたいと思うようになった。