女性の方が痛みに強いなどと言われてきましたが、

それは ただ「我慢しているだけ」

もしくは「痛みに慣れているだけ」であって、

「痛みに強い」わけではないことが

少しずつ知られてきたかもしれませんが、

今回は それとはまた違う話です。

 

 

 

https://www.sciencedaily.com/releases/2024/06/240610170917.htm

 

「痛みの生じ方に男女差があることを、初めて示す研究結果」 2024/06/10

 

 

アリゾナ大学ヘルスサイエンスの

フランク・ポレカ博士らの実験によると、

痛みの男女差は伝わり方だけでなく、

痛みのセンサー(侵害受容器)のスイッチを入れる

ホルモンまで違う そうです。

 

 

 

例えば、「プロラクチン(黄体刺激ホルモン)」は、

メスの脊髄後根神経節ニューロンを

感作(痛みに敏感にする)するけれども、オスでは感作しないとか、

神経伝達物質でもある「オレキシンB」

オスには感作するけれども、メスでは感作しないとか。

これ以外にも、

性別によってホルモンに感作するどうかが違う

神経細胞が見つかっているそうです。

 

 

 

痛みを生み出すメカニズム自体が違う…。

例えば、痛みを感じるニューロンの感作を防ぐ薬は、

鎮痛剤として働くはずですが、

片方の性別にしか効かないかもしれないといいます。

 

 

 

となると、男女比が偏った治験では

適切な知見が得られないかもしれないし、

生物学的男性が、

心が女性だからといって女性として受診したら、

適切な治療が受けられないかもしれませんね

それと同時に、医学的統計も狂ってしまい、

今後の医療にも差し支えます。

生物学的な性差というものは、

差別ではなく科学として存在するものだと言えるでしょう。