※投稿主は、機能性不織布の加工会社の営業をしておられます。

 

 

 

コロナが騒がれ出した2019年末から2020年の半ばくらいまで

TVに出ていたコロナの専門家は「飛沫感染」だと断言し、

人々はマスクを求め殺到しました。

実は、この頃 社員の多くがマスクを探していたので、

会社のルートを使って家庭用マスクを探しましたが、

メルトブロー生地が中国の買い占めで購入できず、

社内にある別の不織布でマスクを作って、

従業員に配布して対応したのを覚えています。

 

 

 

最初に違和感を持ったのは、

「あべのマスク」が配布されたときでした。

これで買い占めマスクが、流出するかと思いましたが、

安倍政権の批判からか、

「あべのマスクは効果がない、マスクは不織布でなければ…」

と言い始めました。

「不織布」はてなマーク

飛沫なら、ガーゼでも大差はないのでははてなマーク

ここでの不織布信仰に首をかしげるばかりでした。

「飛沫感染」だからマスクで防げるというロジックが、

ここで崩れてしまいました。

不織布屋で、高性能マスクの製造をしていた立場で考えると、

飛沫を防ぐ目的なら、布でも、ウレタンでも十分なはずです。

不織布という一般の人が聞きなれない素材は、

ここで想定外の注目を受け、

飛沫には不織布という、

私から見ても理解不能な評価を受けることになり、

戸惑ってしまいました。

 

 

 

もやもやしながらも、2021年まで、私もマスクはつけていました。

飛沫防止と聞いていたので、

布やウレタンで十分で、呼吸が楽なものを使っていました。

 

 

 

2021年の春頃、ネットの情報で、

感染症の専門家が「コロナは空気感染」訴えていることを知り、

そう考えるほうが、

殆どの人が飛沫を抑えているのに

感染が広がる現状に合致すると考えるようになった。

その後の感染の波は、飛沫対策とは全くリンクしませんでした。 

 

 

 

2021年のオリンピックの茶番は、決定打となりました。

日本と欧米の対策の差、

マスクは全く機能していない と実感しました。

ほとんどが「空気感染」という主張が正しいと確信し、

Twitterで、家庭用のプリーツマスクの構造の説明と、

効果が全く期待できない理由を伝える活動を始めることになりました。

 

 

 

2021年時点で、多くの医師や研究者ともマスク議論をしましたが、

専門には高い知識を持つ先生も、

マスクの知識は ほとんどないことを知りました。

これはある意味、仕方がないことで。

私も今まで、「不織布」の仕事と言っても、ほとんど理解されませんでした。

そんなニッチな品物の評価を、医師や研究者に委ねたことが、

マスク対策の問題点だったと思います。

これは昨日のライブでも、そういわれていました。

 

 

 

スペースで折角ご紹介いただいたのですが、

家のパソコンにマイクがなく、参加できませんでした。

肉声で ちゃんと伝えられたら、

もっと多くの人に理解してもらえるのかなぁと思う反面、

仕事での立場を考えると、腰が引けてしまうのも事実です。

私の会社は、家庭用マスクは製造していませんが、

濾過材料のメーカーの利益を侵害するコメントであることは確かです。

間違っていないので、今まで批判を受けたことはありませんが、

業界として どう思うのかを考えると、ポストに留めるべきかもしれません。

 

 

 

今後も、マスクや不織布を理解いただくため、ポストは続けていきます。

私は反マスクではありません。

マスクや不織布をこよなく愛し、それを生業にしている不織布屋、

だからこそ、誤解されたまま終わらせたくはないのです。

 

 

 

【疑問1】

 

-なぜ、マスクや不織布業界に、

 私のような主張をする人間があまり出てこないのかはてなマーク

 

私の周りを見ても、不織布屋で感染機序まで考える者はいません。

「空気中の微細なエロゾルに効きますかはてなマークと聞けば、

空気濾過製品を作る者なら、

家庭用マスクは使えない と即答するでしょう。

でも、飛沫感染、もしくは飛沫を抑えることに、

一定の意味があると ぼんやりと考える者が多いのです。

私は多くの先生のポストや書籍を拝見し、多少知識を得ることができました。

そのため、効果がないということができるのです。

 

 

 

【疑問2】

 

-多くの医師や研究者の方は、なぜ効果があると思ってしまうのかはてなマーク

 

多くの医療の専門家の方と、議論させていただきました。

考え方は様々ですが、

普段 医療現場で使用されているマスクについて、

製品としての理解をされている方は、あまりいませんでした。

医師として尊敬する先生でも、

手術用のマスクの性能試験が何に対して行われ、

どういう意味でしているのか知らない方もいました。

よく、「医療に素人が口を出すな」と怒る先生を見ましたが、

マスクについては逆のことが、私と先生の間に起きていました。

防護すべき粒子のサイズと感染機序を医療側が提示すれば、

どんなマスクを使わなければならないかはてなマーク

雑貨のマスクは意味があるのかは、

本来、マスクの製造側が、提供するべき情報なのだと思います。

マスクの試験規格は何が義務付けられていて、

高性能マスクのフィットテストは なぜ行われるのか、

呼吸双方向のマスクのデメリットなど、

空気感染が疑われた時点で、きちんとそれを認め、

その情報により対策を見直し、

マスクの機能の限界を

きちんと知ってもらうように動いていれば、

2024年までマスクを引っ張ることはなかったと思います。

不織布による呼吸の濾過については、医療の対象ではなかったことが、

使用者である医師が雑貨の家庭用マスクにこだわり続けることになった

理由だと思います。