「恐怖は、脳内でどのように展開するか」 2024/03/14
「科学者が脳内の『恐怖スイッチ』を発見、
そしてそれをオフにする方法も発見」 2024/03/15
恐怖は、脳幹にある「背側縫線核」という領域が、
原因となっているといいます。
ここは気分や不安の調整を司っているところ。
もう1つ明らかになったのは、
強い恐怖によって、神経細胞のコミュニケーション手段が、
神経細胞を興奮させる「グルタミン酸」から、
抑制する「GABA」へと変化する ということ。
それによって、本来であれば消えるはずの恐怖反応が維持され、
不安障害のような症状が続くようになるというんですね。
こうした発見はプラスなのかもしれませんが、
予防法として、「アデノ随伴ウイルス」を注射して、
GABAを作る遺伝子を抑制するであるという
遺伝子治療を行うのは勘弁してほしいところです。
また、もう1つの方法は、
一般的な抗うつ薬である「フルオキセチン」を
恐怖を感じた直後に投与すると、
神経伝達物質のスイッチが切り替わらず、
過剰な恐怖反応が出ないというのですが、
これも、恐怖スイッチが切り替わる前の
恐怖を感じた直後に投与しなければならないということで、
それも現実的には、なかなか難しいと思います。
ただ、恐怖の仕組みが わかり始めたことで、
今後それを和らげるための有効な方法が、
見つかってくるのかもしれませんね。