よく話題にのぼる 機能獲得研究 は、
ウイルスに さまざまな機能を獲得させようと
手を加える研究ですが、
最も多く行われていると考えられるのが、
伝染性または致死性を変更するものであり、
特に、動物の間でだけ感染しているウイルス株を
ヒトにも感染させられるようにするというものです。
例えば、コウモリからヒトへ…のように。
もともとヒトにうつらないものを、
わざわざ感染するように変える意味がわかりませんが、
これは、もしも そうなった場合に、
予防や治療ができるようにということになっています。
これについて、元CDC所長のレッドフィールド博士 は、
警鐘を鳴らしています。
「機能獲得研究が繰り返されていると、
鳥インフルエンザによる
パンデミックに つながりかねない」と。
「元CDC所長、鳥インフルエンザの機能獲得研究が、
『大パンデミック』を引き起こす可能性があると警告」
Epoch Times 2024/05/13
レッドフィールド博士の発言は、
一般に鳥インフルエンザとして知られる
高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)H5N1ウイルスが、
乳牛で複数の州で発生している最中に発表されました。
このウイルスによる人への感染例は、1件のみ報告されています。
一方、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、
鳥インフルエンザが人間の間で広がり始める
シナリオを準備しています。
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ここまでは、鳥インフルエンザの話ですが、
コロナの場合も、パンデミックより 20年も遡る頃から、
「コロナウイルスの機能獲得研究」が行われ続けていました。
【新型コロナのパンデミックまでの機能獲得研究の歴史】
2002年
・11月:
米ノースカロライナ大学の研究者であるラルフ・バリック博士が、
ウイルスの機能獲得研究において「画期的な研究」を発表した。
それは「天然のマウスのコロナウイルスの
合成クローンの作成について」のものだった(論文)。
2003年
・10月28日:
ノースカロライナ大学のバリック博士の研究グループによって、
「以前には説明されていない」
SARS コロナウイルスの合成を説明した。
2020年の論文では、バリック博士のウイルス学者チームは、
自然ウイルスから合成クローンを作成し、
その結果、コロナウイルスに対して
遺伝子組換えを行うことができることを示した。
2011年
・12月30日:
国立アレルギー感染症研究所所長アンソニー・ファウチ博士は、
鳥インフルエンザウイルスに関する機能獲得研究を推進し、
その研究はリスクに見合う価値があると主張した。
しかし、このリスクは、
他のウイルス学に精通した研究者たちに懸念を生じさせた。
2015年
・パンデミックを防止する目的で組織された
非政府組織エコヘルス・アライアンスは、
「コウモリのコロナウイルス出現のリスク」に関する
機能獲得研究を実施した(論文)。
・アメリカ国立アレルギー感染症研究所が、
コウモリのコロナウイルスが存在する現場での
サンプル収集と分析の大部分を行っていた
中国武漢ウイルス研究所に助成金を贈る。
・9月24日:
ノースカロライナ大学のバリック博士が、
キメラコロナウイルス
(遺伝子構造が作り替えられたコロナウイルス)の
スパイクタンパク質の作成に関する特許を取得 。
・11月9日:
武漢ウイルス研究所の石正麗
(シ・ツェンリ/中国の著名なコロナウイルスの機能獲得研究者)は、
「機能獲得ウイルス学論文」として最も有名な
合成キメラコロナウイルスに関する論文を、科学誌ネイチャーに発表(論文)。
2017年
・武漢ウイルス研究所の石正麗は、科学誌で、
8つの新しい合成コロナウイルスの作成について、
説明した論文を公開した (論文)。
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このようにウイルスの改変が行われた場合、
ヒトへの伝染性は もちろん、
研究室からの漏洩や、予期せぬ変異など、
想定外の事態も起こりかねないという危険を はらみます。
そんなことをしなくても、自然由来のものであれば、
どんな感染症でも自然に終息していくものです(ファーの法則)。
しかし、多くの人に免疫低下が見られる中で、
高病原性鳥インフルエンザのようなものが出てきたら、
一体どうなるのか想像がつきません。
本来なら、これから夏がやってくるところですから、
今現在 問題にすることではありませんが、
オミクロンあたりから、
夏でも感染症の流行が見られるようになりました。
ここには、ワクチンによるADE/抗体依存性感染増強の影響も
あるのかもしれません。