疑問に思う人もいるだろう。

この58歳の男性の試料に、コロナウイルスが無かったとしたら。

カリーのチームが遺伝物質を配列決定して、

99.99%を超える配列同一性が

データベースの他のゲノムに対して得られたのか

 

 

 

 

例えば、Fan Wu等のような別人からのゲノムに対してはてなマーク

それは同じウイルスであるという動かぬ証拠ではないのかはてなマーク

 

 

 

 

いいえ。

オーストラリアの医学誌で、

カリーのチームが実際にやったことの詳細を見ると、

Nextera XTキットを使用して illuminaライブラリを準備しており、

すべての遺伝物質を75塩基対末端に分解している

そして、SISPAを使用して、3000万片のリードを取得している。

SISPAとは、シーケンス非依存の単一プライマー増幅の略である。

これはPCRとは異なり標的配列の変更が必要で、

その遺伝子の混ぜ物全体から

どの短い配列を作るかを指定する必要がある。

作りたい配列を指定すれば、指定したものが作られる。

 

 

 

 

カリーのチームがSISPAで意図的に作った 3000万個の短い配列は、

患者の肺にあった大きな断片を小さなレゴブロックに切り刻んで、

目的のゲノムに うまくはまるように作られた物だが、

それらにまずDe Novoアセンブリを使用して、

コンピューターに

どの長さのコンティグ配列を組み立てるかは指示せず、

ランダムに何か作り出されるかを見た。

 

 

 

それに、もう1つの方法として、

参照配列に対するアライメントを行っている。

つまり、予測アルゴリズム・ソフトウェアを使って、

例えば、Fan Wu等のゲノムなど、

データベースに存在するゲノムに一致するものを組み立てさせたのだ

そして、これら2つの技術の結果から、

最良のものを組み合わせて、

見つけたいものに 99.99%一致するものを取得した。

 

 

 

 

これは、コンピューターに、

これらのランダムなレゴブロックから、

この城を組み立てろと指示するようなものだ。

それが、カリーのチームがやったことだ。

 

 

 

 

または、コンピューターに、

これらのブロックを使って、何百、何千ものランダムな城を作らせ、

城のデータベースをチェックして、

この城に少なくとも何となく似た構造のものがあるかを調べる。

Fan Wuのチームは、それをやった。

99.99%は100%ではないので、

これがカリーのBetaCov/Australia/VIC01/2020ゲノムとなり、

1600万個あるhCov-19の変異株に加えられた。