ICH見解

「生殖細胞への遺伝子治療用ベクターの

 意図しない組み込みリスクに対応するための基本的な考え方」について

H27/6/23

 

※ICH とは、厚生労働省の

 日米EU医薬品規制調和国際会議という専門家機関。

 

 

 

この中で、こう言っている。

 

 

一般に組み込み能があるとは考えられていないベクターでも、

低頻度とはいえ起こりうること。

 

 

非標的細胞への組み込みは最小限に抑えるべきであり、

生殖組織においては、

可能性は低いものの生殖細胞が改変される恐れがあり

特に懸念されるもの。

 

 

遺伝子治療についてであり、

mRNA製剤とは違うと言うかもしれないが、

本質的には核酸医薬である。

ベクターはLNPであり、

SV40エンハンサーが入っていることを考慮すれば、

3つの分類の上位2種に入るのではないかはてなマーク

しかも、RNAだけでなくDNAも入っている。

 

 

当然、動態も調べる必要がある。

生殖器に移行することが分かれば、

雄動物であれば一過性かどうかの試験、

雌であれば、ベクターが一つの卵細胞で検出された場合、

すべての卵細胞に分布していると

現在のところ解釈すべきであるとしている。

 

 

動態試験で一過性に生殖腺で検出された場合には、

患者の精液にベクターが存在するか否かを検査することを考慮。

精液の検査は、

成人男子における精子形成の1サイクルである

約64―74日間を越えて複数回実施することが望ましい。

現在、女性の生殖細胞への組み込みを

非侵襲的にモニターする方法はない。

 

 

重ねて言うが、

遺伝子治療とコロナワクチンを同一視することはできなかっただろう、

という意見もあるかもしれないが、

理論の分かる者が見れば、

今回のmRNA製剤も核酸医薬品であることは明らかだ。

メーカーも認めている。

厚労省も、これだけの見解を持っていては、言い逃れは許されない。