先日、カリフォルニア州アマゾン社の
倉庫の従業員たち180人以上に、
結核が多数発生したことが報じられたばかりですが、
今度はミシガン州の製紙工場の 90人以上の労働員たちに、
「ブラストミセス症」という稀な真菌感染症が確認、
あるいは感染の可能性があると報じられました。
ブラストミセス症の原因真菌の
ブラストミセス・デルマティディス (400倍)。
この真菌の肺感染では、
両側播種性の急性化膿性ないし慢性肉芽腫性病変を呈し、
被包乾酪巣や空洞を形成することは稀である。
皮膚、骨、関節、副睾丸、脳等への
全身性播種性病変をきたすと予後不良である
(全身型の多くで皮膚病変を認める)。
原発性皮膚プラストミセス症では、潰瘍や疣贅状肉芽腫が形成される。
重症となると厄介なようですが、治療法はというと…。
・アムホテリシンB(抗生物質)を静脈内投与する。
・ブラストミセス症が軽度から中等度の場合は、
イトラコナゾール(抗真菌薬)を経口で投与します。
※治療を受けると症状はすぐに軽快しますが、
薬の投与は6~12カ月にわたって続ける必要があります。
治療せずに放置すると、徐々に悪化し、まれに死に至ります。
強い抗生物質は、常在菌の多くをも殺してしまうはずですし、
抗真菌薬は自身の細胞への悪影響もあるので、
それを数か月投与するのは危険な気がします。
本来は、感染が広がるようなものではないそうですが、
今や多くの人の免疫が非常に低下しているので、
この感染症に限らず、今後いろいろなものが出てくるかもしれません。