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マグネトフェクション試薬/ジェイン・ルビー博士

 

最近 頻繁に、

磁場だのマグニートだのいう話をしていますが、

京都大学の元名誉教授 前田坦氏著の

『生物は磁気を感じるか』に、

人の頭からも磁場が放出されているといいます。

すごいなぁ。

 

 

それと、地磁気でDNAの核酸の向きが変わることが

研究で確かめられたとあり、

遺伝子そのものも

磁性を持つ可能性があるのかもしれません。

 

以下、難しいところは、適当にスルーしてね。

 

【マグネトフェクション】

磁場を利用して、

核酸を含む粒子を標的細胞に濃縮する

トランスフェクション法。

この方法は、生化学的

(カチオン性脂質またはポリマー)および

物理的(エレクトロポレーション、遺伝子銃)な

トランスフェクション法の利点を、

不便さ(低効率、毒性)を排除しながら

1つのシステムに統合しようとするもの。

この技術は少なくとも 2001年から知られています。

2015年、マルセイユを拠点とする OZ Biosciences は、

Magnetofection という単語を、米国で商標登録しました。
Magnetofection

 

トランスフェクションとは、

核酸を動物細胞内へ導入する過程。

通常、動物細胞はウイルスによる導入以外は

核酸の細胞内導入は滅多に起こらないが、

人為的に ある程度自由に核酸を導入することが

可能となってきている。Wikipedia

エレクトロポレーションは、

細胞膜の透過性を高めるために

電界を細胞に印加し、

化学物質、薬物、またはDNA

細胞に導入できるようにする微生物学技術。

微生物学では、エレクトロポレーションは、

新しいコードDNAを導入することにより、

細菌、酵母、または植物のプロトプラスト

(細胞から細胞壁を取り除いた細胞)を

形質転換するためによく使用される。

Electroporation

遺伝子銃とは、

目的のプラスミドDNAでコーティングされた金粒子を、

研究で様々な標的に直接遺伝子導入する

ハンドヘルドタイプの遺伝子導入装置。

注射器によるDNA導入と比較して、

標的細胞への導入効率が高く、

少量のDNAで効率よい細胞導入が可能である。

日本薬学会

 

というわけで(何がだ。笑)、

結局これら(マグネトフェクション、

トランスフェクション、エレクトロポレーション、

遺伝子銃)はみんな、

「生物に他のDNAを導入する方法」ということです。

vedantu.com

この遺伝子銃というのは、

遺伝子、DNARNA、またはタンパク質が、

ベクター(運び屋)を使用せずに、

植物細胞に移行される遺伝子工学の技術です。

遺伝物質は重金属でコーティングされており、

機械的な力を使って遺伝子が細胞内に発射されます。

遺伝銃には、マイクロ発射体が含まれ、

核を含むあらゆる種類の細胞の形質転換にも役立ちます。

また、ミトコンドリアや色素体などの

特定の細胞小器官を形質転換することもできます。

 

先日お話しした

ベルリンのケミセル社

マグネトフェクション試薬の製品ページは、こちら

そこにCombiMAG という製品があるのですが、

その説明がまた…。

CombiMAGは、ポリカチオンや脂質などの

市販のトランスフェクション試薬と

組み合わせるように設計された磁性粒子製剤であり、

プラスミド DNA

アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA

またはウイルスと関連付けることができます。

それはあなたがあなたの好きな

トランスフェクション試薬に基づいて、

あなた自身の磁気遺伝子ベクターを

作成することを可能にします。」Chemicell

あれはてなマークなんか磁石くっつけてます。

 

なんと、日本の会社にもね、

マグネトフェクション試薬があるんですよ。

フナコシ株式会社紹介ページがあります。

 

そして、これも以前載せたのですが、

遺伝子導入法であるマグネトフェクションには、

「超常磁性酸化鉄ナノ粒子」というものが使われ、

これは略称で SPION(スパイオン)と呼ばれます。

この超常磁性酸化鉄ナノ粒子は、

他のナノ粒子同様に、

薬の送達補助として開発されてもいたのですが、

体内に入れた超常磁性酸化鉄ナノ粒子は、

「磁気を当てると、

そこに集中的に集まり蓄積される性質がある」

ようです。

 

『生物療法のため

超常磁性酸化鉄ナノ粒子ベースの送達システム』

Superparamagnetic Iron Oxide Nanoparticle-Based Delivery Systems for Biotherapeutics

磁性ナノ粒子で架橋されたヒドロゲルは、

磁性ナノ粒子が

磁場に向かって移動することによって

圧縮される可能性があり、

以下に示すように、

カプセル化された生物療法の特定の放出が、

引き起こされる可能性がある。

ncbi.nlm.nih.gov

 

ncbi.nlm.nih.gov

 

これを見ると、

磁石がくっつきそうな気がしてきますね。

 

ただ、このSPIONという超常磁性酸化鉄ナノ粒子は、

「毒性」に かなり問題があるようです。

遺伝子を損傷する可能性があるんですね。

(意味ないじゃん。あるのか)

『超常磁性酸化鉄ナノ粒子(SPION)の潜在的な毒性』

Potential toxicity of superparamagnetic iron oxide nanoparticles (SPION)