https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20200310-00166933/より抜粋
2月21日、
中国科学院シーサンパンナ熱帯植物園の研究者、
郁文彬博士(Wen-Bin Yu Ph. D)等が、
「新型コロナウイルス肺炎の進化(変異)と感染を
全てのゲノム学的なデータに基づいて解読する」
という論文を
中国科学院の学術論文プレプリント・サーバー
ChinaXivに投稿しました。
論文受理コードは「chinaXiv:202002.00033v2」。
論文はまだ投稿した段階で、
レフリーによる学術審査を通過したわけではなく、
最終的にどのように修正が要求されるか、
あるいは却下されるかは分かりません。
論文は93件のウイルスサンプルの
遺伝子情報を調べて比較し、
以下のような変異と感染の経路マップを作っています。
※世界で93例しかサンプルが取れてないので、
まだ研究段階です。
まずは、読み方から。
「H」という文字は、
Haplotype(ハプロタイプ)という、
ウイルスの識別番号のようなものの頭文字。
ウイルスの種類を左上の国・地域と
中国のいくつかの代表的な地区名に沿って調査し、
その起源と伝染ルートを描いています。
そして、ウイルスの大きな枠での類似性を、
Group AからEに大別しています。
日本は紺色で区別され、
Group AのH53(2例)とH52(1例)、
Group CのH51 (1例)とH32(1例)が、日本の患者です。
●Group AのH53とH52:東京(計3例)
●Group CのH51(1例):京都
H32(1例):愛知
Group Aは(武漢滞在歴がある)
深セン経由のウイルスなので、
日本は広東省を
入国禁止地区に入れなければならなかったことが
分かります。
Group Cは湖北省武漢市の海鮮市場由来のウイルスなので、
湖北省を入国規制区域にしたのは正しいのですが、
「H51」は、「広東省」で突然変異した亜種なので、
やはり広東省を
入国禁止地区に指定していなければならなかったことが
分かります。
愛知県の「H32」は、武漢の海鮮市場由来のものです。