Study reveals a short bout of exercise enhances brain function | OHSU News

http://karapaia.com/archives/52276819.htmlより抜粋

 

アメリカ・オレゴン健康科学大学のチームの研究によると、

短時間、軽く運動を行うだけで、

学習や記憶を司る海馬の結合を強化してくれる遺伝子を

ブーストできるといいます。

 

ジムに通う必要はないし、

1日に10km走ったりする必要もありません。

4000歩を軽く走ると、

海馬のシナプスの成長が促進されるのだと。

 

これまでも、定期的に運動をすると脳にいいことは

わかっていたのですが、

それが直接脳にいいのか、

心臓や肝臓、あるいは筋肉などの器官が

健康になった結果なのかは、判りませんでした。

 

たとえば定期的に運動を続けて心臓が鍛えられれば、

脳に送られる酸素の量も増えるでしょう。

運動によって脳が健康になるのは、

そのためかもしれません。

 

この点を確認するため、ウェストブルック氏らは、

運動を単発で行ったときに脳がどのように反応するのか、

マウスを使って実験してみました。

普段はあまり動かないマウスに、

2時間ほど回し車で走ってもらったのです。

その運動量は、人間でいうと4000歩ほど。

 

すると、海馬のシナプスの成長が促進されることが、

確認されました。

海馬は、学習や記憶を司る領域です。

 

解析の結果、運動をすると、

神経細胞の中の「Mtss1L」という遺伝子が、

活性化されることが判りました。

運動によってこの遺伝子が活性化すると、

シナプスが形成される「樹状突起棘」という

神経細胞の成長が促進されます。

神経細胞間の信号の流れをよくするために、

脳がブーストされると考えられるのです。

注)シナプスとは:

神経情報を出力する側と入力される側の間に発達した、

情報伝達のための接触構造です。

最も基本的な構造は、シナプス前細胞の軸索末端が、

シナプス後細胞の樹状突起に接触しているもの。

 

要は、定期的に運動を続けていなくても、

気まぐれにパッと運動しただけで、

遺伝子が活性化されるということです。