https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20171229-OYTET50004/より抜粋
【C型肝硬変】
慢性のC型肝炎患者の約1割が、
感染から平均20年後に発症する。
初期の「代償性」と、
腹水が溜まったり、意識障害が出たりする
重症の「非代償性」に分けられる。
非代償性の患者の多くは、数年で亡くなるとされる。
東京都立駒込病院などは来春、
C型肝硬変のうち、
「非代償性肝硬変」と呼ばれる重症患者を対象に、
治療薬の臨床試験(治験)を始めます。
肝臓に蓄積し、再生能力を妨げる
硬い組織(線維)を溶かす効果があり、
肝機能の回復が期待できると言い、
5年以内の実用化を目指しています。
※初期ならば、進行を抑える薬がありますが、
重症化すると、肝臓移植しか手がありません。
2014~16年に、重症の患者7人(56~74歳)に、
この物質を投与したところ、安全性がほぼ確認でき、
4人の肝機能も、初期の状態まで改善しました。
免疫細胞が活性化して、肝細胞の周りの線維を溶かし、
血流が戻って、
細胞の再生能力や機能が
改善した可能性があると言います。
いずれは、最重症の患者や、
非アルコール性の肝硬変にも
使えるようにしたい考えです。