(2018/07/19/12:16投稿記事)



その昔…、


西池袋にあった極真会館総本部道場で空手道を学ばせてもらっていたころ、


若獅子寮出身で、総本部の10時から12時までのクラスの稽古の指導を担当されていた先輩より、
自己啓発セミナーを勧められ、実際に受講したことがある。







(画像はイメージです)





極真の道場生の間で、自己啓発セミナーの必要性を、考える空気ができていた。


それは…、



その当時、極真の全日本選手権大会は、松井章圭先生が、第17回大会から第19回全日本を兼ねる第4回世界選手権大会まで、3年連続優勝してはいたものの、













松井先生以降、本部道場からの優勝者は出てなかった。




そして、松井先生が三連覇する以前から、

本部道場に替わり、覇権を握りつつあったのは、











山田雅俊支部長率いる、東京都下城西支部であった。


第15回全日本選手権大会では、決勝戦が城西支部同士の同門対決となり、

それより遡ることの、同年の首都圏交流試合では、城西支部がなんと1位から7位までを独占し、












翌年の第16回全日本大会でも、城西支部道場生が優勝し、


第17回大会では松井先生が優勝し、それがやがて松井先生の3連覇の始まりとなるのではあるが、準優勝はやはり城西支部道場生、第三位もまた城西支部道場生で、

さらに、同年初めて開催された、全日本ウェイト制では、軽量級の決勝が城西支部の同門対決だった。



続く、第18回全日本選手権大会は松井館長の3連覇の中間ではあるが、やはり準優勝は城西支部道場生、3連覇の締めくくりとなる第19回全日本選手権を兼ねた第4回世界選手権は、第2位はスイスのアンディ・フグに取られえたもの、3位と5位は城西支部道場生だった。




「城西支部恐るべし」



その時代は確かに、極真の中心は本部ではなく、城西支部だった。


その城西支部の強さの秘密として、、、


自己啓発セミナーを使ったメンタル面の開発があるらしい、ということで、






(画像はイメージです)






くだんの若獅子寮出身の先輩の勧めで、私も受講をしてみた、というなのことだ。






まずは…、

このセミナーの受講料は、まさに暴利と言えるほど高かった。




それでも、やがて結果として、受講料に釣り合いが取れる輝かしい未来が自分に開けるのだな、と思えばこそ気持ちの整理ができ、支払った。






(画像はイメージです)





結論から先に言えば、


受講して良かったと思っている。





自分という存在を、過去の幼かった時代から現在、そして未来においてまで、より深く考え、

改めて自分という存在を、欠け換えの無い存在だと認識でき、だからこそ、大切にしよう、と、心から思うようになり、


人生の一秒一秒を噛み締めながら、大切に生きていこうという気持ちが生まれた。







(画像はイメージです)





そして、

その自分を取り巻く多くの人達との、繋がりに注視し、

自分自身がそれらの人々の中に共に同時代に存在しているのは、はっきりとした意味や目的があるのだと、考えるようになった。





この世には実は偶然というものはなく、全てに何らかの必然・理由が存在する。




そう考えるようになった。




セミナーは有意義な時間だった。









ただ…、






そ・こ・ま・で・で・あ・る。






おさらいになるが…、


「自分を大切にする」

「自分と仲間の絆を大切にする」

「何か困難があっても、それは自分自身の未来の糧になると考えるようになる」

「自分が感じるものを信じる」


そう考えるようになったのは大きなプラスであると思うし、高額な受講料も決して無駄ではないと思う。正直な話、感謝もしてる。




…しかし、そ・こ・ま・で・で・あ・る。








そう、良いセミナーであったことは素直に認める。


ただ、残念ながら、

何から何まで全て良かったと、いうことでは…、

無・い・の・だ。








このセミナーの間、時折、講師の方やアシストの方が口にする、キーポイントとも呼べる二つのセンテンスがあった。

そのうちの一つは、

“子供の頃の気持ちを思い出してごらん”

というセンテンスだった。



『は?、子供の頃の気持ちだって。』












“子供の頃の、あの純粋な気持ちを思い出してごらん”

『は?、何言ってんの?、子供が純粋なわけないじゃん!。』

『子供っていうのは、平気で弱いものいじめができるものなんだよ。』

『子供って、ぶん殴られる痛み、蹴っ飛ばされる痛み、その痛みがわかんなくて、仲間を平気でぶん殴ったり蹴っ飛ばしたりするもんじゃん。』



殴る蹴るばかりじゃない、













子供って陰湿ないじめをするよね。

露骨に仲間外れにして、固まってヒソヒソ話をして、そんなジメジメした嫌がらせもするんだよ。





あるいは、

たった一人を集団で暴行して、それが先生にバレないように、

仲間が教室の窓から廊下を先生が来ないか見張る。











具体的な体力を使った暴力と、

言葉や態度で心を傷付け、心を蝕む、陰湿なやり方との、


両方を使い分けるのが、子供だよね。











理由らしい理由もなく、同級生を傷付けるのが、子供だよね。






同級生を傷付けるだけじゃないよ。








子供は、

蝶々の羽をむしったり、トンボの首をもいだり、ミミズを切り刻んだり、カエルのお腹に爆竹をくくりつけて、爆発で内蔵が飛び出るのを見てゾクゾクしたりするんだよ。












子・供・は・天・使・じゃ・無・い・ん・だ・よ。





子供は嘘をつくんだよ。

子供は時間を守らないんだよ。

子供は約束を破るんだよ。

子供は、大人同士が言い争いをしていれば、どちらが正しいか?、どちらが真実か?、では無くて、どちらについた方が後でオコボレが貰えるか?、を考えるんだよ。






子・供・は・天・使・じゃ・無・い・ん・だ・よ。















さて、


この、

“子供の頃の気持ちを思い出してごらん”

と同様に、講師の方やアシスタントの方がキーポイントとしてよく使っていた、もう一つのセンテンスが、


“無償の愛は確かにありますよ。だってもうすでに、皆さん自身が自分の母親から与えられているじゃないですか”

だった。






……………………………………………………………………………………………………………………………ふぅ~ん、母親の愛って、無償の愛なんですかねぇ~。




いやいや、母親の愛は無償の愛では無いですよ。


いずれ、時期が来たら対価を求めますよ、

母親は。

本当。




それが嫁姑問題でしょう。それこそ、高視聴率を叩き出してる?橋田壽賀子先生の世界観でしょ(笑)。












「私は、お腹を痛めてお前を産んだんだ。

   私は、幼いお前が熱を出した時に、真夜中にお前を抱いてお医者さんに運んだんだ。

   それなのに、そんな私を見捨てて、あんな女の味方をするのかい?。」



この発言って…、

つまり対価を請求してるということだよね。

対価というのは、何もお金の事だけではなく、自分が望む言葉かけや態度を相手にしてほしいということも、対価請求ということになるんだよね。











誤解がないように言っとくが、

何もそれが悪いことだと言ってるわけではないのだ。

世の中は天秤でできていますので、
就労にはそれに見合った対価があって当たり前だ。


母親の苦労に対しては、感謝の言葉がけや、感謝の態度があって、それが対価となる。それが当たり前なのだ。












養育という就労に対し、感謝の言葉、感謝の態度、さらには余裕があれば経済的な支えという対価があって当たり前なのだ。


それが夫婦間の愛情が強すぎることが原因で妨げとなり、母親は我が子から十分な対価を得られなくなると思うと、夫婦間の愛情を壊そうとする。


これが嫁姑問題であると思う。




また、親の愛情への対価という意味では、

母親ばかりではなく、父親も同様である。












嫁にとっては姑同様、舅との問題もある。

父親もやはり、我が子を育てた苦労という就労に対し、感謝の言葉、感謝の態度、経済的な援助という、対価を要求し、

それが、夫婦間の愛情がそれを妨げるのであれば、父親もまた、夫婦間の愛情を壊そうとする。








とまぁ…、



さてさて、



いろいろな実例を持って、話をさせてもらったが…、




結論として言えるのは、スポーツにおいてもビジネスにおいても、メンタル面の充実は重要な課題であり、その課題を解決するために、自己啓発セミナーへの参加は、効果的だ。

「自分を大切にする気持ち」

「仲間を大切にする気持ち」

「目標を持ってそれに向かって進もうとする気持ち」

「困難にぶつかっても、それを乗り越えようとする気持ち」

以上が間違いなく芽生える。




ただ自己啓発セミナーの問題点として、

“子供の頃の純粋な気持ちを思い出して”

とか、

“この世に無償の愛はある。あなた自身がかつてそれを受けてきた。それは母親の愛情だ”


などというセンテンスをキーポイントとして講師に言われたとすれば、それはとんでもない落とし穴である。





もしかしたら…、






その後、講師は、






“子供の頃の純粋な気持ちで、我々の組織を疑うような真似をするな”

“君の母親が君に無償の愛を注いだように、君は我々の組織に無償の愛を注げ”



などと言い出すかもしれない。












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