2017年、極真館全日本の初日である。














厳密に言えば秋季全日本である。





そして同時に、



全世界空手道選手権大会(型競技)

全日本少年団体戦

全日本空手道型競技選手権大会


の、以上を兼ねた大会である。














午前は、

メインコートとAコートで、全日本青少年団体戦、
Bコートで、全世界青少年形競技団体戦、
を、それぞれ行い、


午後は、

メインコートで、全日本大会C・Dブロック、
Aコートで、全日本大会A・Bブロックと全日本女子大会、
Bコートで、全日本型【一般男子・一般女子】
が、行われた。




















そして、私は…、












Aコート2班の副審を担当した。











今現在、

極真館は、毎年だいたい、
4月の末頃に行われる大会を、春期全日本大会、
11月下旬に行われる大会を秋季全日本大会と、

それぞれに銘打っているが、


元々、

春は全日本ウエイト制大会、

秋は全日本大会(無差別)だった。


そして、春の全日本ウエイト大会では、正拳・肘など手技による顔面への攻撃を認めていた。



その意味で、極真館も、暗中模索しているのだろう…。

「空手道とは何か?。」

実戦力を確実に身に付けていきながら、尚且つ、安全上を蔑ろにしないルールとは何なのか?。

空手道を、若い一般成人男子のみの専売特許にせず…、
男女差別なく、そして、広く、小さな子供からお年寄りまで、安心して学べるにはどうしたら良いのか?。



「実戦性」と「安全性」という、

二つの矛盾する、しかし、どちらも絶対に譲ることの出来ない方向性。


例えば、安全性に着眼するのであれば、若い一般成人男子に比べ、当然、体力面で劣る、女子、少年、壮年はどのように空手道と向き合い、どのように稽古の成果を表現すれば良いのか?。

困難な課題ではあるが、突き詰めて行く先には、必ず答えがあるはずなのだ


「真実」「光」「揺るぎ無いもの」



そんなものが、必ずあるはずなのだ、それを求め、努力する先には…。必ず…。











やはり、今大会も…、












熱戦の連続だった。

選手たちは、皆、雄々しく、そして礼儀正しく戦っていた。その大会を主催する一員であることを、誇りに持てた。

そして、私は、私の目線で、壇上で戦った二名のどちらが勝者であるのか、自信を持って旗を上げることが出来た。



すでに、万人周知のことだが、極真の試合は、一人の主審と四人の副審の合計五人で審判される。

すなわち、五人が五人なりの試合を見る角度があり、時として、他の四人が上げた旗とは違う旗を、自分が上げることがある。

今大会においても…、

体格の違う二人の少年選手達が戦い、大柄の選手が、小柄な選手を追い詰め、しかし、小柄な選手が場外に押し出される前に巧みに身をかわし、的確に攻撃を返すという展開の試合があった。

判定では私は小柄な選手の巧みな身のこなしを評価し、旗をあげたが、他の四人の審判員は、大柄な選手の積極性を評価したようで、大柄な選手に旗を上げていた。

私は、ちょっと、残念だな…、くらいに思っていたが、後から同じ副審の一人に、『私も小柄な選手の方に上げようかどうしようかすごく悩みました。』と、話しかけられた時は本当に嬉しかった。



壇上に上がる選手たちはこの日のために長い時間稽古してるのだ。そして、ひたむきに戦う。

私は審判員として、彼らと真剣に向き合いたい。














この日の戦いは終わり、











勝者は胸を張り、また明日からの修業の糧とし、


敗者は勝者を素直に見つめ、悔しさを反骨精神のバネとし、また明日からの修業がある。












大会はまた明日もある。


明日もまた、真摯にこの催しに取り組みたい。