ラジオコイルで色々と試作を続けてきたが、一つの結論が出た。

一本のコイルで500kHzから1600kHzまでのカバーは可能だが、1000kHz以上は感度が落ちるということ。
コイルを大型化すれば問題ないのだが、限度がある。
過去作例では20センチの円筒に1mmのエナメル線を三本より合わせて作ったコイルは高感度など具体例が紹介されている。

ならば発想の転換で、1000kHz以下はどんな形式のコイルでも、そこそこの感度が出せるので、ひとまず1000kHz以上の周波数に特化したコイルで1000kHz以上の感度を確保し、その特製コイルにいくばくかのコイルを巻き足して1000kHz以下に対応できるようにしてしまおう・・・・・・・・

こんなプランニングでGWまでにパーツ類を通販や出先で集め、GWに決着をつけよう。

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リッツ線や内部抵抗のマッチングに使う回転式スイッチ(ロータリースイッチ)などを集める。

組立や分解、保守、大きさ等を考えると、一枚の板に全ての部品を載せてしまう方式を使い組立てを開始する

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コイル形式は混信を最小限度にすることを優先して、スパイダーコイルとし、直径は12センチ。
一つの巻き枠に1000kHz以上の専用コイルと、1000kHz以下の追加コイルを巻き込み、専用コイルと追加コイルはスイッチで接続する。

コイルの途中でアンテナや検波回路を繋ぐために中間端子(タップ)を出し、内部抵抗の調整用に用いるのだが、当初は11タップ(22接点)を予定していたのだが、仮作動で効果が薄いタップがあるため、7タップに変更。
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この木板はベニヤ板なので、しなりやたわみが出るので、コイルをガッチリと固定してしまうと、コイル支柱を折るかコイル巻き枠の接着部が剥がれたりしてしまうので、対策をしている。

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紐で支柱とコイル枠を固定している。
木板のシナリやタワミから来るコイル支柱のズレはこの「ヒモサスペンション」で吸収してしまう。
さながら免震構造といったところか・・・・・・・。


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接続の終わった内部抵抗の調整機構。
白リード線が外部アンテナとコイルとの抵抗マッチングスイッチ
黄リード線がコイルと検波回路との抵抗マッチングスイッチ。

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検波回路部のアップ。
特性選別したゲルマニウムダイオードが見える、色々と物色したが、現行品よりもデットストックや中古の方が感度が良い。
ココには、増設等を考えスペースを広めに取ってある。

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性能を突き詰めると、現在使用のアンテナ特性に合わせたラジオになってしまうが、これはトランジスタラジオでコイル特性を確認しながら製作し、内部抵抗の調整機構を充実させているので、アンテナを選ばない。
ラジオ関西、NHK2局、ABC、KBS、MBSが実用できるレベルで受信できる。
左から、検波回路調整、アンテナ調整、選局調整。

なお、トランジスタラジオを使ってコイル特性を確認する方法は至って簡単で、ある周波数に合わせたトランジスタラジオを「調整しようとするコイルとバリコン」に近くに置き、調整しようとするコイルに繋がれたバリコンを回すと、トランジスタラジオの感度が上がる(放送を受信中のトランジスタラジオであれば受信音量が上がる、雑音が出ている状態のラジオであれば雑音の質が変わり、雑音の音量が上がる)ことで確かめられる。

最後に、回路図を示したメモ。


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先月から、ラジオにはまり込んでいる。

原点に触れようとばかりに、かなり前にゲルマニウムダイオードを用いた電源の要らないラジオを作ったのだが失敗し、真空管ラジオを組んだのですが、ゲルマニウムラジオの件は引っかかっていた。

友人からダイオードが調達できたとの知らせが入り、ラジオ地獄にはまり込む。

ハマリ易い性分だから、ココ最近は楽しみながらラジオのキーを握るパーツである「コイル」を作り比較試聴しているが、混信の少ないコイルがひとまず完成した。


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異様な形態ですが、スパイダーコイルを呼ばれる形式のものです。
当方のアンテナの特性がクセモノな代物なので、円筒にエナメル線を巻いた「いわゆる普通のコイル」では混信を捌ききれず、短波がガンガンと入ってくる。

コイルの性能は、巻き芯(ボビン)の太さと線材の太さで決まる。
無線の師匠に相談したところ、「それならコレが良かろう」と譲ってもらえた「リッツ線」でコイルを巻く。
外部アンテナ線はコイルの巻き始め部分に繋ぐのだが、外部アンテナとコイルの内部抵抗のバランスを取る為、コイルの途中にも外部アンテナを繋げられるように端子を出す。

一般的には6本程度の端子を出せば間に合うが、一筋縄ではない外部アンテナなので、9本の端子を用意。
このバランスが取れるようにしておくと、コイルの性能を発揮しやすくなり、感度も上がるし分離も良くなる。
やっと短波を分離して、AMを受信できるようになった。
放送局の多い1000kHz近辺でもキチンと分離する。

最高で1200kHzの放送を受信できるようになり、電波状態の良くない昼でも明瞭に受信できるようになった。
だが、1200kHzより上の周波数になると、感度が急激に落ちるようなので改良の余地がある。

コイルのサイズが13センチと大きく、これを納める箱が大型になるので小型化を画策中。
円筒にリッツ線を巻いた試作はしていないので、試してみるつもりである。

このラジオを短波ゲルマニウムラジオにしようとすれば、コイルの巻き数を減らすといいのだが、AM帯で手製スパイダ巻き芯(写真)でリッツ線を17メートル巻き込むので、この17メートル以下に減らせばよいのだが、周波数が高くなるとコイルの性能を下げてしまう現象(表皮効果・浮遊容量・近接効果)が出てくるので、コイルの巻き方には注意が必要でしょうね。
エナメル線でやるなら、1ミリ以上の線材と線の間を開けて巻き込む「スペース巻き」が必須になるだろう。



ひょっとしてハマッたか・・・・・・・

先ブログで、AMラジオ(中波ラジオ)を作ったつもりが「短波ラジオ」になってしまい、スッタモンダありましたが一応の原因が掴めた。

原因はアンテナの長さにあったと推測している。
当方の短波ゲルマラジオの受信周波数は9000Khz(9Mhz)で別名33メーターバンド。

電波は文字通り「波」なのですが、この別名は波が1周期(1波長)を巡るのにどれだけの距離が必要かを表したもので、かつてはこの別名「メートル」が主流だった時がある。
電波は1秒間に30万キロ(3億メートル)進むのだが、この1秒間に何回波打つかを示したのが「hz」である。

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メートルを求める 300.000.000÷9.000.000=33.33メートル

参考
K=1000の略記号
M=1000000の略記号
G=1000000000の略記号

9000Khzの電波を効率よく受信しようとしたときは波長に合わせて、33メートルのアンテナを張るのですが、とても現実的ではないので効率が落ちてしまいますが、半分の16メートルやさらに半分の8メートルのアンテナを用いる場合が多いです。

なんと自宅のアンテナが8.5メートルあり、偶然にも短波を効率よく受信できてしまう長さでした・・・・・・。
すでに使っている真空管ラジオは、このアンテナで問題なくAMを受信していますが、電源を使わず、電波のわずかな電気と内部抵抗の変化を利用してAM波を選り分けようとしているラジオにとっては、9000Khzの電波を捌ききれなかったということかなと考えています。

かつて電波を扱う趣味をしていたのですが、久々に基本中の基本に戻れたような気がします。

一応の結論は上記ですが、スッタモンダの途中で、ラジオの電波を選り分ける要となるコイルの巻き方によっては感度が良かったり、混信が少なかったりと、それぞれ性能が違うことに気付き、色々とコイルを巻いています。

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左上はバスケットコイル。
右上はスパイダーコイルのハンドメイド巻き芯
左下はソレノイドコイルで、一般的にコイルと言えばコレをさします。

バスケットコイルとスパイダーコイルは高性能コイルとして一世を風靡したものです。

さて、アンテナの改修をやるか・・・・・。
完全な雪辱はいつになるやら。
先ブログでゲルマニウムAMラジオを作りましたが、なんと短波ラジオになってしまい、「雪辱なのか返り討ち」なのか良くわからない結果となりましたが、それなりに短波が入感しています。

中国国際放送(旧北京放送)
ロシアの声(旧モスクワ放送)
台湾国際放送
ラジオ日経
NHKワールドラジオ

5局はインターバルアナウンスで局名がわかりました。
その他局名が確認できない韓国語局と中国語局がワラワラと・・・・・・

ベランダに設置したアンテナの特性が今回の原因ですが、その対策の模索のため、本来なら10メートル程度のロングワイヤーを持って公園など空き地で検証したいところですが、小・中学生ならまだしもイイ年したオッサンが空き地で電線持ってゴソゴソしてたらヤヤコシイ事になりかねないのでグッとこらえています(笑)

ゲルマニウムラジオは「蚊の鳴くような」音量と言われていますが、当方のアンテナ・アース環境では「ガンガン」と入感します・・・・尤も共産国のラジオ放送はプロパガンダ要素が大きく、やたらと送信出力がデカイので聴けて当たり前なのですが、トランジスタラジオみたいにボリュームを絞りたくなるくらいです。

当方のラジオでは、蚊の鳴くような音量というのが、イヤホン部にかかる電圧で0.03ボルト程度ですが、うるさい時にはイヤホン部の電圧が0.2ボルト超から0.3ボルトまで上がりますので「うるさい」加減を想像してもらえると思う。
送信所に近い場所だと2ボルト程度まで上がるそうです。

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ラジオ放送が始まった頃は「最も大きな生産量を誇るラジオメーカーはアマチュア」と言われていましたが、それを現代の部品で再現してみました。
どのパーツも構造は違えど、当時でも使われていた素材だけを使った部品で組み、配線も無被覆の単芯線(要はハリガネ)を使い、ショート防止の三次元配線をしています。

後は、ハニカム巻きのコイルや、アンティーク調のケース等を作り可搬形(持運型)ラジオにしようと目論んでいます。

アマチュア無線時代には無線機を修理したり、アンテナを作ったりラジオを作ったりしていました。
その原点に触れようと過去にゲルマニウムラジオを作ったことがありますが、受信できませんでした。

リベンジとばかりに友人に依頼していた、国産ゲルマニウムダイオードが入手できたので、ラジオを作ろうと思い立ち再度のチャレンジ。

いわゆるバラック(箱に入れていない状態)ですが、受信できました!。
ゲルマニウムラジオは「蚊の鳴く」ような音量と一般には言われていますが、イヤホンではうるさい程の音量が時にはあります(アンテナ・アース等の状態によって変わります)

お、日本語が聞えると思いつつ、何だかAMラジオの雰囲気ではない感じがしてしばらく聞いてみた。
聞いていると、「こちらは中国国際放送です」とインターバルアナウンスが入る。
は・・・ちゅ・・中国国際放送ぉ!・・・と絶句、ネットで調べると周波数は9000キロヘルツ台。
ぼーぜんとしていると、ラジオ日経も入ってくる。

AMラジオを作ろうとして、短波ラジオを作っているというオチ。

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何台もラジオを作ってきた人としては「とても恥ずかしい」結果に。
機能部品が6個しかないので、部品一つ一つの品質で明暗が決まるのですが、原因を追究すべく、コイルを作り直したり、真空管式ラジオの新品保守部品を使って、もう一台のゲルマニウムラジオを造るも、「短波ラジオ」になり、しかも周波数まで同じ!!

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中国国際放送がガンガン入感中の、二台目短波ゲルマニウムラジオ。
真空管ラジオの保守新品部品だから大丈夫だろうと凝った配線をしてみましたが、作りたかったのはAM(中波)ラジオですぅー

かくなる上は、もう意地の領域。
某教育系出版社の出した「大人の科学」の電子ブロックでゲルマニウムラジオを作って検証することに・・・・・
とても大人げない大人ですが、まずはブロックのダイオードを国産の特性の良いモノに交換して・・・・(笑)
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ラジオ作動中・・・・・
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結果は見事に短波ラジオでした。

はぁ、リベンジなのか返り討ちなのか・・・・・・・

電池無しでラジオが出来るのも不思議に感じますが、アンテナがココまで影響するあたりにラジオの奥深さを実感した日でした。

原因はコレに繋いだ外部アンテナの特性に問題があったと判明したものの、常用の真空管ラジオではまったく問題なくAM波が受信できているので、如何にするか・・・・・・続