加速も最高速度もF1以上!
抜きつ抜かれつの決勝レースも魅力のMotoGPについて、2018シーズンを振り返りたいと思います。お役に立てれば幸いです。鈴木

■コンストラクター争い
『(ホンダのマルケスではなく)マルケスのホンダ』vs『躍進のドゥカティ』

18シーズンは6メーカーが参戦。躍進めざましいのがドゥカティ。近年の高パフォーマンスを目の当たりにしたプライベーターへの供給も増え、合計8台もの参戦をしている(余談だが主催団体は6メーカー4台ずつの24台の参戦を望んでいた)

・ドゥカティ
今年も選手権を圧倒するホンダのマルケス(25歳/スペイン@レプソルホンダ)に競り合える唯一のメーカー。ドゥカティはエンジンバルブのスプリングが不要となる特許によりエンジンに強み。ホンダも窒素を用いたエアバルブなど使用してバルブスプリングに代用するなど努力しているはずだが、ドゥカティの特許はかなり手強いものらしい(鈴木はイマイチ仕組みを理解していない)。アンチウイリーフェアリングなど空力開発にも積極的。

2018年にマルケスが優勝しなかったレースは第2戦にクラッチロウ(LCRホンダ)が優勝した以外は全てドゥカティが優勝している!


・ホンダ
ホンダは6台のエントリー。マルケスが今年もシーズンを席巻。しかしほかの5台は目立った成績を残せずにいる。ルーキーが3名と多いことが主要因と推察。今年はペドロサの引退表明も今季の大きな話題となった。8階でも会計課の某ファンが悲しみにくれた。身長156cmの小兵は『スペインの至宝』と呼ばれ10年以上ホンダワークスに貢献。チャンピオンをとれたはずのライダーだったが、怪我と巡り合わせに泣いたキャリアとなった。ペドロサのMotoGP殿堂入りが決定されている。

・ヤマハ
ヤマハは4台出走するものの成績ふるわず。8月のオーストリアGP開催中、ヤマハMotoGPプロジェクトリーダーが緊急記者会見を行い、ライダーへの謝罪と今後の改善努力を表明するなど泥沼の印象。そのようななか39歳となるスターライダー、バレンティーノ・ロッシは選手権ランク3位につけており、いまなお存在感を示している。

・その他メーカー
SUZUKI、KTM(オーストリアの老舗二輪メーカー)、Apriliaから2台ずつ参戦しているが苦戦を強いられている。かつてバリー・シーンやシュワンツ、ケニー・ロバーツjrなどと共に黄金期を築いたSUZUKIは GP復帰5年目(メモ、要確認)、何度か表彰台に登り度々存在感を示すものの優勝には遠い印象。

■個人タイトル争いは、マルケスでほぼ決まり。ホンダのマルケス vs ドゥカティのドヴィジオーゾの構図となるはずだったが、シーズン序盤にドヴィジオーゾが喫したリタイヤが響いた。

・経緯
18年シーズン理解する為には、去年までのシーズンの概要を簡単に把握する必要があるためまずは過去シーズンを要約したい。

16年のMotoGPでは年間18戦を通して、9人のライダーが優勝するなど、トップカテゴリーらしからぬ接線が展開された。シーズン終盤戦、当時参戦9年目の苦労人ドビチオーゾ(32歳/イタリア@ドゥカティワークス)が2009年以来の最高峰キャリア2勝目をあげた。なかなか勝てないと批判する記者たちをついに黙らせた。

翌年17シーズンはそのドヴィジオーゾがキャリア10年目にして大ブレイク。最終戦までマルケス(25歳/スペイン@ホンダワークス)とのチャンピオン争いを演じる。両者の戦いは最終周まで抜きつ抜かれつの劇的な展開が多くファンを沸かせたものの、クリーンで互いをリスペクトするバトルとゴール後の互いの検討を称えあう姿は筆者には爽やかで好感のもてるものに見えた。

こうして迎えた18シーズン。開幕戦をドヴィジオーゾが制し、マルケスが2位入賞。今年もこの2名の息詰まる選手権争いとなることを予感させた。

しかし事態は大方の予想とは異なる展開を見せる。滅多に転倒をしないドヴィジオーゾが第4・5戦と続けて転倒リタイヤしたのである。第4戦はもらい事故、第5戦は正式発表こそないが恐らくマシントラブルだろう。

その間、マルケスは第3戦から3連勝を飾り、第7戦から第15戦まで全て表彰台に登る安定感を発揮して他者に圧倒的な選手権ポイント差をつけて、もてぎに乗り込むこととなった。

もてぎでマルケスがドヴィジオーゾより前でフィニッシュすればマルケスの3連覇と最高峰クラス5度目の王者が確定する。

もてぎは2016年にマルケスが最高峰3度目のチャンピオンを手にした場所。ホンダのお膝元で是非18年シーズンにチェックメイトを指すことに期待したい。

2018年10月 鈴木